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交流戦でベルーナドームに行ったら食べてほしい 隠れ名品「獅子まんま」を紹介します

今週からまた、ベルーナドームにセ・パ交流戦が戻ってくる。

埼玉西武ライオンズの本拠地であるベルーナドーム。先日はGLAYのライブも行われるなど、野球だけでなくさまざまなイベントで使われる会場だが、夏暑い、冬寒い、アクセスが悪い……など、あまり良いとは言えない先入観を持つ人も少なくないようだ。

個人的には、外野席も背もたれがありふかふかの椅子、テーブルつきのボックスシートの数が多い、ブルペンが客席から見える、そして何よりどの角度でも野球が見やすい構造を愛しているのだが、その魅力は一度ではなかなか伝わりにくい。

そんな中、FAでの主力選手の流出をはじめ、贔屓チームを自虐しがちな西武ファンが、唯一口を揃えて褒めること。それが「西武ドームは球場飯(通称・獅子まんま)がうまい」である。

ファンにとって、他球団のファンが自分の贔屓球団の本拠地に来てくれるのは、友達が自分の家に遊びに来てくれるようなもの。なんだかちょっぴり嬉しはずかし。謙遜しつつ、でも、来てくれたからには、いいところも見せたいし、訪れてよかったなと思ってほしい。1年に数試合しかない交流戦ならなおさら。
そんな思いを込めて、2024年シーズンに実際に食べておいしかった、ライオンズ焼きやピザなどメジャーなメニューや選手プロデュースメニュー以外の、隠れ名品「獅子まんま」を紹介していこう。


麦富士豚のポークステーキ丼(グリーンフォレスト)

ベルーナドームの特異な点。それは球場内に広めのレストランがあるということ。3塁側にある「グリーンフォレスト」は屋内型のレストランで、中にはデリコーナーとカフェコーナーが設けられている。
席数も多く、屋内なので夏涼しいのも特徴。中にはモニターがいくつもあり試合を見ながら飲食を楽しめるほか、お店の前にはDAZNデッキが設けられており、メニューをテイクアウトすれば大画面を見ながらご飯を食べることも可能だ。すぐそばで野球やっているのに、不思議とここで風に吹かれながら画面に見入ってしまうことも多い。
カレーやデリを選べるプレート、デパ地下を彷彿させるケーキなどいろいろと魅力的なメニューがあるが、中でもおすすめしたいのはデリコーナーの麦富士豚のポークステーキ丼(1500円)だ。

なんと言っても、分厚い麦富士豚のステーキが食べ応え抜群。それでありながら、スタミナ系の豚丼にありがちなガッツリ脂!という感じではなく、お肉のおいしさを味わえる。たっぷりかかった少し酸味のあるソースもおいしく、お酒がすすむ一品。何より、丼ものは自分の席にテイクアウトして食べやすいのも良い。
ちなみに、奥のカフェコーナーではコーヒーやラテのほか、ワインも楽しめる。これも野球場では珍しい気がする。カフェコーナーでは、季節によってかわる生フルーツがのったソフトクリームとフルーツスカッシュがおすすめだ。

イチゴにミントが香るシーズナブルフルーツスカッシュ

マイルドスパイスカレー(アソンブロッソ埼玉1st)

獅子まんまは、球場に入る前から始まっている。駅前広場にはキッチンカーが並んでいるが、その中でもおすすめしたいのは「アソンブロッソ埼玉1st」のマイルドスパイスカレー(1000円)だ。

球場飯の定番・カレーだが、スパイスカレーを食べられるところはまだまだ少ない。スパイスカレーというと、クセのある香りや味付けを想像しがちだが、このマイルドスパイスカレーは名前通り子どもでも食べられそうなほどマイルド、それなのにおいしい。福神漬けがわりの野菜の酢漬けもいいアククセントで、あっというまに食べてしまった。
カレーは付け合わせのポテトの有無を選べるのだが、このポテト、塩がしっかりきいていて、食感も他のフライドポテトと違い、なんだかとてもおいしい。ポテト単品(600円)でも販売しているので、ビールと一緒に食べると、約束された幸せがそこにあるはずだ。

トムヤムフォー(エスニックダイニングムエタイ)

夏のベルーナドームは暑い。それは、正直なところ否めない。吉井監督も言っていたし。
そんな中で私が心の拠り所にしているのが冷たい食べ物だ。アイスやドリンクなどの定番もいいが、もう主食から体を冷やしていきたい。そんなときにおすすめなのが、3塁側「エスニックダイニングムエタイ」のトムヤムフォー(800円)だ。
パクチーのってるし、酸っぱくて辛いし、苦手な人は苦手だと思う。でも、エスニック好きにはぜひ食べていただきたい!

テーブルの上に載っているのですが、何もわからない写真ですみません

フォーというとスープにつかった麺を想像するが、これは混ぜ麺に近い。平たい麺に濃いめのスープがよく絡み、最後までおいしく楽しめる。ここまで読んでくださった方はもうお分かりとお思いますが、私、濃い味の食べ物をつまみに飲むのが好きです。
このお店のメニューはどれも球場で食べられるエスニックとしては本格的で、カオマンガイもしっかりジャスミンライスを使っているなど、クオリティが高い。
ビジターファンの席からはなかなか遠い位置にあるお店だが、並びにある「提灯酒場 球兵衛」でうずらにんにく醤油漬け(550円)と種類豊富なお酒を一緒に買うなどして、良きアルコールライフを楽しんで欲しい。

L's ケサディーヤ(L's MEXICO)

2024年、獅子まんまの顔といえばもうこれかもしれない。それくらいSNSで話題になったのが今そシーズンできた新店「L's MEXICO」のケサディーヤ(1500~1800円)だ。

お店の前のテーブルで食べられるのもいい

ケサディーヤとは、トルティーヤにチーズを挟んだメキシコのファーストフードのこと。ベルーナドームでは、チキン、ビーフ、シュリンプ、マンゴーの4種類を販売している。一見不思議に思うマンゴーも、ハラペーニョとチーズの塩味で思ったよりおつまみ風だ。
ベルーナドームでグルメというと釜焼きのピザが有名で、お店に長蛇の列ができていることが多いが、このお店ができてからはこちらの方が並んでいるのでは!?というときもあるほどの人気ぶり。開門から行けるならば、開門してすぐに向かうことをおすすめしたい。
厨房の様子を見ていると、注文を受けてからケサディーヤを調理するのでそれに時間がかかっている様子。ピザもそうだが、結局みんなあつあつトロトロのチーズが好きなのだから、こればっかりは仕方がないだろう。
お酒が飲める人なら、メキシコ気分を盛り上げるテキーラ(700円)もおすすめだ。
個人的にはクラマト(ハマグリ出汁の入ったトマトジュース)が大好きなので、それとコロナビールを掛け合わせたカクテル・ミチェラーダ(950円)推し。テキーラはテキーラ入りのショット風カクテルをZOZOマリンスタジアムで飲んだことがありますが、クラマトを使ったカクテルは他であまりないんじゃないかなと。あったら教えてください。

ボールドーナツ&ドリンク(BACKYARD BUTCHERS)

1塁側にある、ライオンズOB・米野智人氏が手がけるヴィーガンフード店「BACKYARD BUTCHERS」で販売されているスイーツがボールドーナツ&ドリンク(1000円)。

かわいくておいしい。つまり最高

ドリンクカップの上に野球ボールを模したドーナツがのったメニューなのだが、もうビジュアルがかわいいのでそれだけで100点である。その上でおいしいので、もうお釣りすらくると思う。顔の近くに掲げて自撮りするもよし。手にもってアクスタとネイルを一緒に写すもよし。
注目すべきはドーナツ。この手の見た目がかわいいドーナツは大抵とても甘いことが多いが見えるが、焼きドーナツでやさしい甘さなのが特徴だ。ライオンズブルーのレモネードをセットにすれば、よりさっぱりと食べられる。

野球場でおいしいものを食べるということ

ドーム球場ながら壁のない不思議な構造ゆえに調理に火を使うことができるベルーナドーム。そこそこいろいろな球場に行ってきた筆者だが、メニューのバリエーションが豊富で、お店ごとの特色がここまであるところは珍しいと思う。
野球は、スポーツであるがゆえにどちらかに(ほぼ)必ず勝ち負けがつく。こちらとしては、好きなチームの選手が躍動し、勝利し、喜ぶ姿を見るために球場に行っているので、それが叶わないとなかなか辛いものがある。
でも、そんな中で来てよかったなという思った瞬間はあるはずで、そこにはきっと、おいしいものがあるのではないかな、と思う。

そんなわけで、私は今シーズンは特に何かを忘れるように食べてばかりなのですが、みなさんもベルーナドームに行った際にはぜひおいしいご飯を食べてください。今だけの交流戦グルメもあります。
そして、この記事がもし役にたったら、コメントなどで推し球団の本拠地・またその周辺のおいしいグルメをこっそり教えてください。遊びに行きます。

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