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【選ぶ正解・創る正解】4年清水草汰

 
初めまして。4年の清水です。
少し長いですが、最後まで読んでいただけたら幸いです。

 
 
入学が決まったとき、サッカー部に入部するか迷っていた。
保健体育の教員になるという夢にサッカーを続けることはプラスなのか。視野を広げたほうが、新しい発見があるのではないのか。
 

結論
サッカー部にして正解だった。

周りのレベルに圧倒されて始まった4年間。今までとは全く別物であった。
16年間続けているのに、周りより「できない」自分。
様々なスポーツをなんとなくできていた自分にとって、初めての経験だった。体育の授業での「できない」側の気持ちを知ることができた。新しい発見だった。
ここに面白さを感じ、人生で一番夢中にサッカーをできた4年間だったと思う。
 
 
大学3年、6月。練習中に接触。足首から先が取れた感覚。足首が変な方向へ曲がっていた。
病院に行った。脱臼骨折という診断結果。
すぐ帰るつもりが、家に帰ることなく即入院。移動は車イス。サッカーでご飯を食べていくのは難しいらしい。絶望。部活の後なのに、風呂に入れるのは3日後だった。さらに絶望。
 
入院期間2か月。
涼しい部屋に隔離され、消えた夏。Wi-Fiの届かない部屋、週3しかない風呂の日。
試合に戻れるまで約1年。
 
22年間の中で間違いなく1番大きなケガ。
 
足が良くなるにつれてわかる、元には戻らないという絶望感。
復帰してわかるボールを蹴る難しさ。なくならない痺れ。
 
 
ケガをしたことで競技を続けるか真剣に考え、自分で「続ける」という選択肢を選んだ。
教員になるための勉強時間を減らさないと「復帰」は難しい。
しかし、減らしたからといって、試合に出られる保証もない。どこまで回復するかもわからない。
 
「目の前にあるサッカー」をとるか「教員という夢」をとるか
もしくは両方やってみるか。
「二兎を追う者は一兎をも得ず」とも言う。不安はあった。
しかし、やってみるしかない。そう思った。両方とるという選択をした。
 
それが本当に正しかったのかは今もわからない。
もし、どちらかだけを選択したら、もっと良い結果になっていたかもしれない。あくまで、かもしれないの話だけど。周りから見れば完璧な結果ではないかもしれない。

 
でも、自分はとても満足している。
なんとかプレーできるまで戻り、もう一度闘うことができている。
仲間と共にサッカーをできていることが、最高に楽しい。
 
この足でもう一度試合に出ることができた。教採は期限付きの枠に入れた。
絶望の最中、不可能だと思った未来。その不可能を、できるだけ可能に近づけることができた。
 
なぜここまで長く自分語りをしてきたか。
それは、これを読んだ誰かが、挫折により選択を迫られるとき、こんなやつもいたんだなと思い出してほしいと思ったから。
完璧な結果じゃなくても、振り返って自分が満足できれば、その道は本人にとっての正しい道だと思う。
最後に満足するためには、そこに自分がどこまで「近づけるか」なのかもしれない。

 
だから、何かに迷ったときに、止まらずにとりあえず前へ進んでみてほしい。ゴールよりも進んだ道に意味がある。たどり着かなくても道に満足出来ればそれが正解だと思うから。
 


 
 

名前:清水 草汰 (シミズ ソウタ)
学年:4年
学部:体育学部体育学科
経歴:府ロクJr.Y(小金井市緑中→都立駒場高校