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【ここに来た理由】4年 山西明優


今回部員ブログを務めることになりました、本学サッカー部で学生スタッフを努めます4年の山西明優です。
お時間のある方は最後までお付き合い頂けますと幸いです。



私は、人生の負け組だ。
間違いなく、サッカーに出会っていなければ。

親の離別が数年毎にあった中学生までの日々。
学校が終わったら帰宅して家事をやり、1人虚しく家族の帰りを待つ。
これが小1から当たり前にあった私の日常。
高校に入ってから、完全に母子家庭状態になり、週6でサッカー部で選手としてプレーしながらオフの日はバイトをする生活が始まった。
そして現在、交通費などの生活費や学費は、奨学金とバイト代でやりくりしなければならない生活を送っている。

そんな人生を歩んできた私が、なぜ日体大サッカー部で活動をしてきたのか。

それは、"Jリーグクラブのフロントスタッフになるという夢を叶えるため”  これに尽きる。

小3の時に参加したマリノスのエスコートキッズで、優しく接してくれたスタッフの方、そして栗原選手と手を繋ぎピッチに上がった今でも忘れられないあの瞬間。
そしていつ見ても圧倒されるスタジアムの雰囲気と、選手たちの迫力あるプレー。
苦しい生活を送る中でその姿に何度支えられてきただろうか。
何度スタジアムで笑顔にさせられてきただろうか。
「私もいつかあのスタッフの方のようにスタジアムで働き、サッカーを通じて感動を届けられる仕事をしたい」そう強く憧れを抱いたことがこの夢の始まり。

大学に入って、マネージャーと学連の2つの役職に就いた。
当時はマネージャーが他にいなかったことから、リーグ戦運営→夜勤バイト→リーグ戦運営→夜勤バイトなんて日々もザラにあったし、チームのために努力していても、マネージャーに対しての偏見が世間にあるおかげで、遠くから笑われているのを多々感じることもあった。
やりがい以上にやり辛さばかりが先行していく現実。

仕事外のところで自分を評価されるのがただただ悔しかったし、沢山の方々に応援してもらってきた夢を嘘と思われるのも許せなかった。

だから、やれることは全部挑戦した。
リーグ戦運営、動画編集、画像作成、イラスト、カメラなど需要がありそうなことは極められるまでとことん取り組んできたし、学連では選抜の主務を務めさせていただくなど身に余るほどの経験を積まさせていただいた。


そして遂に、夢を叶えた。 
ここに来た理由を「証明」することが出来た。

苦しくとも誇りを持って語れる22年間分のかけがえのない人生のネタがあったからこそ、叶えられた夢。

日体大サッカー部で同期たちと出会い、共に夢と目標を目指してきたからこそ、証明することが出来たここに来た理由。

「たとえ、出だしが負け組だとしても、努力次第で夢は叶えられる」このことをこの場で証明できたこと、
苦しかった日々を今こうして“人生のネタ”として笑って話せる日が来ていることが何よりも嬉しい。

そして、9月下旬からは、内定先であるJ2のFC町田ゼルビアで既に社員同様の実務をさせて頂いている。

この時期から経験を積ませて頂けることは非常にありがたい事ではある一方で、日体大サッカー部として過ごす最後の1か月でもあった今月。
「部活優先にしていいからね」ということも言っていただいたが、悩みに悩んで出した回答は、前任の方から引き継ぐ仕事を全うすること。
もちろん、部活を捨てたとかではなくて、信頼して仕事を任せられる後輩達と、夢を応援し続けてくれた仲間がいたからこその決断。

そう意気込んだものの、大切な同期達の最後ではなく、この立ち位置を選んだことは本当に正しかったのかと、最近、仲間の引退が近づくにつれて、自問自答をすることが増えた。
どうせすぐ次の担当者に引き継ぐ仕事なのに…と、かけがえのない時間を犠牲にしてしまった自分を恨むこともあった。

けどこんな私情はクラブにとっては関係がない。
ましてや、一戦一戦で人生が左右されるプロの世界に中途半端な気持ちで臨むほうが、選手や夢を応援し続けてくれた方々に対して失礼なことなのも重々承知している。

きっといつか、この経験を"人生のネタ“として笑って話せる日が来ることを信じて、残り数節、クラブに対して出来ることを全力で取り組んでいきたいと思う。



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最後に、サッカー部への感謝の気持ちを少しだけ。

スタッフの皆さん
もう一度夢を目指せる環境を用意してくださって、最後まで私を頼りにしてくださって、本当にありがとうございました。
皆さんの愛あるいじりが今とても恋しいです。(笑)

晴・雅人、このチームのことを考えてたくさん話してたくさんぶつかってきたね。
全カテゴリーの試合を全部員が応援している今の日体大があるのは、間違いなく二人の誰よりも強いチームへの愛と努力があったからこそだと思います。

圭吾・ボア、チームや連盟のことでたくさん頭を悩ませてきたね。
4年間チームがリーグ戦で何も支障をきたすことなく試合ができていたのは、間違いなく二人が一年生の時から学連で努力を積み重ねてきたからこそだと思います。

涼太、たくさん振り回されて大変な思いをしてきたね。
チームが何不自由なくTMを組めたり試合が出来ていたのは、練習後でも嫌な顔せず審判をしていたあなたがいたからだと思います。

今の日体大を体現しているのは、プレーで魅せる選手がいるからなのはもちろんなこと、間違いなくこのメンバーの影の努力があったから。

そして、選手のみんな、こんな私と同期として共に戦ってくれてありがとう。
たくさんの感動と「ありがとう」をありがとう。
企画に協力してくれたり、運営を手伝ってくれたり、業務連絡を取り合う中で自然と温かい言葉をかけてくれたり…そのみんなの優しさに何度助けられてきたことか。
そして何より、みんなの迫力あるプレーに何度魅せられ勇気づけられてきたことか図り知れません。
言葉で言い表せないほどの感謝の気持ちで一杯です。

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毎年の悔しい結果、アミノ辞退、怪我に苦しむ姿など彼らの悔しい表情は沢山見てきました。
もう、悔しい想いをするのも、そんな彼らの表情を傍に、立場をわきまえて仕事をし続けるのも十分です。

秀太を筆頭にCチームが作り出してくれたラストスパートとして最高のスタートダッシュ。
このメンバーで体現してきたことを証明し、後輩に繋咲するためにも、あとはB,D,トップとバトンを繋いでいくのみ。

今年こそ、みんなの最高の笑顔が見れますように。

トップチームだけに留まらず、全カテゴリーへの熱い応援を最後までよろしくお願いいたします!

4年生ブログも残るは、トップチームのキャプテンと副キャプテン2人になりました。
どうか最後まで本企画へのお付き合いのほどよろしくお願いいたします。

最後までご覧いただきありがとうございました。

名前:山西 明優 (ヤマニシ アユ)
学年:4年
学部:スポーツマネジメント学部スポーツマネジメント学科
経歴:御成中学校 → 横浜翠陵高校