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昼行灯と見せて切れ者といえば後藤隊長
いちはらさん
札幌は平和で、日中いくら暑くなろうとも、夜に窓を開けて寝れば朝方には少しひんやりするくらいでございます。
Shin Ichihara/Dr. Yandel
札幌うらやま。
こちらは もう ダメです。
あらゆるものが熱を帯びています。朝8時の時点で真夏。吸い込む空気も熱い。
なるべく涼しい服装で出勤を…と服を選ぶと,どんどんとオフィス・レディーらしさからはかけ離れていきますが,心情としては「知らんがな」と捨て鉢にもなろうという暑さです。
かくなるうえは,アッパッパでの出勤も視野に入れ…るかどうかは置くとして。
通勤途中の大きな駅ビルまわりに掲示されている「夏のスイーツフェア」「浴衣特集」「ビアガーデン」と,夏ならではの涼しげな広告やイベントに,いちいち
それな…!!
…と静かに興奮しながら歩いていると,デパートのショウウィンドウに超・暖かそうな分厚いダウンコートが飾られているのが目に入ります。
反射的に「正気か?」と思うわけですが,次の瞬間には「なるほどファッションとは最先端…」と考えなおします。あるいは冬の装いを目にすることで,4ヶ月後には訪れる冬の寒さを想起することもできなくはないわけで。ハイブランド発信の,斬新な涼の取り方の提案なのかもしれません。
そう言いながら,店員さんは「ほんとに? ほんとに今これ出すの? 今日の最高気温,余裕の平熱オーバーだけど??」と困惑しているのではなかろうかと,その心中を慮る日々です。
***
たまーに、「ちょっと嘘をまとった人のほうが魅力的だ」みたいな話、ありますよね。
Shin Ichihara/Dr. Yandel
この辺りを拝読しながら,ぽこっと脳に浮かんだのは“ギャップ萌え”の語でした。
ムキムキのマッチョマン(実はスイーツ大好き)とか。
バリバリのキャリアウーマン(実は小動物大好き)とか。
ベビーフェイスな青年(実はシリアルキラー)とか。
最後のはちょっとファンタジーがすぎますね。でもまあ,そんなに極端なギャップじゃなくとも,「つっけんどんな人がたまにみせる優しさ」とか「のっそりしてる人がしゃべってみたら博識だった」とか。
ある対象の「思ってたんと違う」が露見したときに好感度がウナギ登りになる現象。あれってなんで生じるのかな,とふと不思議に思いました。
たとえば"意外性"は,脳が好みそうな因子ではあります。でもそれだけでは弱い。
脳は、意識というある種の虚構をもって、世界の近似的な知覚を容易にしつつ、客体的な現象を決して「記録」することなしに、嘘で塗り固めてストーリーに仕立て上げていきます。
Shin Ichihara/Dr. Yandel
あ。ちょっとわたしのなかで整理されたかもしれません。
ある対象が,自分にも理解可能な要素を持っていると知る。すると,自分にとって受け入れやすい文脈/ストーリに,それまで遠かった他者を”乗せる”ことができる。そのときに生じる快楽というものが,もしかしたらあったりする…?
”ギャップ萌え”についてオマエは何もわかってない,と歴戦の猛者から指導が入りそうな気配を気配を察知しましたので,本日は,この辺りで。
(2023.8.4 西野→市原)