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日記 2024/01/02-04 年始の日々

2024/01/02

 午前、実家の自室を少し片付けていると、前職の上司に貸していた本が出てきた。
 本は社名ロゴ付きの封筒に入っていたのでそこから出して本棚に収め、封筒は処分しようと折りたたみかけたら硬い手応えがあった。
 なんか入ってる。
 取り出してみると「水星の魔女」ミオリネ・レンブランのアクリルスタンドだった。
 その上司とわたしはお互いにガンダムが好きだった。雑談でガンダムの話をしたこともあった。だからきっと、お礼と、餞別と、ふたつの意味を込めてこれを封筒に忍ばせてくれていたのだろう。アクリルスタンドはすごくかわいいし、共通の好きなものを贈ってくれた上司の気持ちも嬉しいのに、連絡先も存じ上げないのでもうお礼を言うことも叶わない。転職してはじめて、とても寂しくなった。

 午後は県外から帰省した友だちと会った。
喫茶店で昼食をとり、ショッピングセンターで初売りをひやかしつつケーキを買って、わたしのアパートの部屋でお茶をした。話題は仕事のことやお金のこと、そんなことばかりで、きっと高校生の時とはぜんぜん違う。そして、高校生の時のわたしたちのほうがずっと楽しい話をしていたのではないかと思えてくる。
 なんか、おとなになっちゃったね、わたしたち。会うたびに一度はこういうやり取りをしている。
 わたしの部屋で化粧直しをしてから帰った彼女は、洗面所に使った化粧品を忘れて置いていった。部屋に忘れ物がないかは確認したけれど、数分立ち入っただけの洗面所までは見なかった。こっそり自分の気配を残していく浮気相手みたいな忘れ物のしかただなと思った。……この部屋に立ち入るのはわたしひとりなのでだれも嫌な気持ちにはならないけれど。


2024/01/03

 院生の友だちと初詣へ。1日、2日が初詣のピークかなと勝手に思っていたのだが、まだ混んでおり、駐車場には長蛇の列ができていた。
 お参りをし、おみくじを引く。おみくじにはいつも、自分のほしい言葉が書いてあるように思う。それは、そうであって欲しいという脳内のバイアスがかかっているからなのか、なにか目に見えない力や縁があるからなのか。後者の方が嬉しいのでそちらだと思っている。今の仕事をきちんとやり抜こうと思った。
 学問の神様へお参りしたし、おみくじの結果的にも勉学に励むことは良さそう。今年の目標である資格取得へのやる気が高まった。さっそく漢検の日程を調べると、年3回しか実施されていないことがわかった。中学の時は学校側に進められるがまま、成り行きで受検したので全然知らなかった。そのときは会場も校内だったが、今はどうやら市内のどこかの会場に割り振られる形式らしい。直近の実施は2月、意外と早い。勉強が間に合うか不安だったので、その次の6月の検定に申し込んでみようかしらとスマホのカレンダーアプリに申込開始日と検定日をメモしておいた。検定料もあらかじめ用意しておいた方が、急な出費のように感じなくて良いかもしれない。
 「50歳からのおしゃれ手紙」を読了。手紙のさりげない気遣いや、言葉遣い、挨拶の文例、様々載っていてとても勉強になる。すてきな手紙を書くため、またその敷居が高くなりすぎないための本。図書館で借りてきたのだが普通に手元においておきたくなった。


2024/01/04

 冬休み最終日。母、姉と外出。
 まちなかはまだ混んでいて、レストランの順番待ちだけで1時間かかった。正月、すごい。

 人混みは少し苦手。人の声、足音、それらの反響する音、音、音がとにかく多すぎて心が固まってしまうことがある。家族と一緒の時はそれほど気丈に振る舞う必要もないかなと甘えが出てしまうので余計に。少々態度が悪かったかもしれないと反省した。

 百貨店で一昨日友だちが置いていったのと同じ化粧品を見つける。わたしも、大人になったら彼女と同じようにデパコスを当たり前に使うようになるのだと思っていた。実際には化粧品はドラッグストアで全部揃うし、少ない給与はお茶や書籍、ゲーム、ライブのチケット代などに消えている。その方がわたしにとっては楽しいお金の使い方なのだけれど、大人は誰しも美に多くのお金を出すものだと子どもの頃は思っていた。もしかしたら自分以外の人はみんなそうなのかもしれない。

 帰宅後、セール対象商品だったのでFit Boxing2の購入を検討する。体験版をプレイしてみると、私の右ストレートだけが反応しない。どうやらJoy-Conが壊れていたらしい……。右のJoy-Conも買い替えなければならなくなってしまった。昨日落としたからかもしれない。他のゲームをするときも挙動の怪しさは感じていたし、運動の習慣をつけるための出費と思うか……。

 明日から仕事なので一人暮らしの部屋に帰った。久しぶりに数日間実家にいたので母が嬉しそうでわたしも嬉しくなった。
 さて、実家の犬は次にわたしが帰ったときも、わたしのことを覚えているのだろうか……、いや、絶対に覚えてないな。


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