25歳頃の記憶とバイク
40年以上前か。25歳の頃、残った全財産で新車でホンダのMTX125Rを購入した。
散々乗ったつもりだったが、1,5000kmしか乗っていなかった。
2年半ほど海外で暮らすことになった。ある制度に合格したからだった。
バイクを売るかそのまま実家に保管するか迷っていた。
2年半で錆びついてボロボロになるような気がして、車やバイクに詳しい親戚筋に相談した。
ガソリンをギリギリまで満タンにし、オイルを全体にぶっかけてシートを被せたら、たぶん大丈夫だろうとアドバイスされた。
散々迷いに迷った挙げ句、町のバイク屋へ半額で売り飛ばしてしまうことにした。手元にお金がなかったのが理由だった。
十数万円が残った。
当時、2年半という時間の長さが永遠に続くように感じた。今と比べるとなんと1年が長かったろうと思い返す。
全く時間の過ぎる早さが異なっていた。
25歳当時でさえ、高校の時などと比べると随分時間が早く過ぎるようになったと思っていた。
たぶん、1日1日が、1週間が、1ヶ月が、1年がそれだけ濃厚だったのだろう。ただ楽だと思うことはなかった。
当時の記憶は鮮明なのに、24歳から25歳にかけてたった1枚の写真しか残っていない。
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