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「平和と多様性」 これ、フラメンコを通して考えてみない?〜トークセッションイベントを企画した、well-beingアクション実行委員にインタビュー〜

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N/S高新聞 (https://nshigh-news.jp/)

こんにちは! 新聞実行委員の青西です!
突然ですが、みなさんは「well-beingアクション実行委員会」を知っていますか?
「世界のだれかが『Well-being(※)な瞬間』を感じられるアクションを実現すること」を目標に、N/S高生のみならず全国の高校生が集まって、イベントの企画などを推進している委員会なんです!
今回は、この委員会活動の一環として、フラメンコを軸に参加者それぞれが平和と多様性について意見交換するイベントを企画しているチームの中の2人にインタビュー。
「平和と多様性」と「フラメンコ」。
一見すると関係がなさそうな二つのトピックをイベントのテーマにした理由、イベントを通して伝えたい想いなどをじっくり聞いてきました!

(※)well-being
肉体的にも精神的にも、社会的にもすべてが満たされた状態にあること。

(WHO憲章前文より引用)

取材・文=青西04(N高7期・ネットコース)
写真= 榎本 遥菜さん ことはさん
サムネイル提供=榎本 遥菜さん

今回お話を聞いた実行委員はこちらの2人!

榎本 遥菜 さん

学年:高校2年生(S高1期生)
所属コース:ネットコース
「well-being」を感じる瞬間:美味しいものを食べている時
「美味しいものって幸せになりません? 一人で食べてもいいけど、みんなと食べたりするとさらに幸せになります。一番好きな食べ物はドーナツ一択!  」by はるなさん

ことは さん

学年:高校2年生(N高6期生)
所属コース:通学コース
「well-being」を感じる瞬間:中学校時代を思い返す時
「中学校の時の思い出は今を生きる励みになっているなと思います。それがあるからこそ前に進もうと思えるっていうか。ささいな日常の思い出が、今の自分の背中を押してくれています。」by ことはさん

ーーまずは、イベントの具体的な流れから教えてください!

ことはさん(以下、こ) フラメンコを鑑賞したあとに、フラメンコ特有のリズムを会場のみんなに体感してもらえるようなアクティビティをすることを、イベントの導入として考えています。
その後、こちらで用意しているおおまかなテーマごとにグループに分かれてもらい、その中で話し合いながら、多様性について考えていく流れになります。
話し合いのテーマは、家族とか友達などの身近な人間関係においての多様性や、国際交流の中での多様性などを想定しています(イベント当日、変更になる可能性あり)。
参加者同士で気軽におしゃべりするみたいな雰囲気にしていきたいですね。

ーーさまざまなシーンの多様性について、自分の考えを話してみる、人の考えを聞いてみる機会は貴重ですね! どうして「多様性」に焦点を当てたのですか?

はるなさん(以下、は) well-beingアクション実行委員としての活動の一番最初に、委員全体で話し合う時間があったんです。
そこで、世界のだれかが幸せになるようなアクションってどんなことだろうっていうのを持ちよって、出た意見の一つが「平和と多様性についてみんなで話し合うこと」だったんですよね。
そのテーマに関連したアクションを起こしていきたい人たちが10人くらいで集まって、今回のイベントを企画しているので、「多様性」は私たちの活動の大きな軸です。
ことはちゃんはその話し合いの時に、特に多様性にフォーカスしてたよね?

(こ) 私はもともと性の多様性について興味があって、普段から多様性について考えていたんです。
そうやって考えていくうちに多様であっていいのは性のことだけじゃないなって思うようになったんです。
だから、世の中のいろんなことに対して価値観が多様であってもいいっていうことを伝えられるような活動をしたいと最初から考えていました。

ーーことはさんは、いつから多様性について考えるようになりましたか?

(こ) 中学生の頃からですかね。人間の性別には男性と女性しかないという世間的な前提だったり、女の子同士の会話によくのぼる話題が彼氏についてだったりすることに、その時くらいから違和感を覚えるようになりました。

ーー今回のイベントでは、そういった普段感じている違和感なども話し合える機会がありそうですね。

(こ) そうですね。さっきも言いましたが、そういう「当たり前」への違和感ってセクシュアリティに関することだけに限らないと思うんです。
だから参加者の人たちには、性の多様性などの話題に限らず、自分が話してみたいことを気軽に話してほしいと思っています。
でも、触れたくない話題とか聞いていると辛い話題になったりしたときは、話さなくてもいいし無理にニコニコして聞いていなくてもいい。
そこも、今回のイベントでは大切にしていきたいと思っています。

ーー安心して参加できそうですね。

(は) 私も、リラックスした状態で参加してもらうことが一番なんじゃないかなと思います。
「多様性」や「差別」といった話をするときは、「傷つけちゃだめ」と思って自分が本当に思っていることも言えなくなりがちだと思うんです。
でも、今回のイベントでは「自分の中になかった、新しい価値観にふれてみる」ということを一番大事にしたいので、参加者の方それぞれの価値観を、気楽に話し合える場になればと思っています。
「カフェにひょろっとよっちゃおう」みたいな感覚で参加してもらいたいです。明るくてあたたかい雰囲気をつくりたいですね。

今回のイベントの雰囲気をイメージしてはるなさんが描いたイラスト。

ーー気楽に新たな感覚を取り込めるカフェみたいな場所、素敵です!
「自分の中になかった新しい価値観」というコンセプトがフラメンコにつながっていたりするのかなと思ったのですが...。
今回のイベントの軸をフラメンコにすることを提案したのは、はるなさんですか?

(は)  はい!  私です!
フラメンコは、12/4拍子の独特なリズムの曲で踊るんです。
日本では3/4拍子や4/4拍子の曲が主流だから、それらがかけ合わさった12/4拍子の曲は、聞き慣れていない人が多いと思うんですよね。
なので、「聞き慣れていないリズムを体感してみることが、新たな価値観を取り入れるきっかけになってほしい」というイベント企画者の一人としての願いと、「もっと日本にフラメンコを広めたい」という私の思いをこめて、そう提案しました。

ーーはるなさんは普段からフラメンコを踊っているんですか?

(は) 踊っています!
プロのフラメンコダンサーでフラメンコの先生もしている母の影響で、小さな頃からずっとフラメンコに触れていますね。

フラメンコを踊るはるなさん。小さな頃から、お姫様みたいなフラメンコの衣装に憧れていたそう。(撮影=大森 有起さん)

ーーかっこいい!  フラメンコの魅力はどんなところですか?

(は) 迫力があって情熱が伝わるところと、色々な感情を表現できるところです。
フラメンコは元々、差別を受けてきた人たちが、自分たちの感情を表現するために生み出した踊りなんです。
だから、喜怒哀楽を繊細に表現できるように、悲しみを表すための曲や、怒りを伝えるための曲など、感情と結びついた曲の種類がたくさんあるんです。
その表現することへの情熱が、見ているだけでも伝わってくるというか。
私は独特なリズムを聞いているだけでも胸が熱くなります。
踊っている側も見ている側も、みんなを幸せにできるものだと思っているんです(照れ笑い)。
だから、フラメンコのことをよく知らないっていう人も、ぜひ見たり聞いたり踊ったりしてみてほしい!
今回のイベントが、そのきっかけになってくれたらと思っています。

ーーイベント当日が楽しみですね!  それ以外にも、今回のイベントを通して伝えたいことはありますか?

(こ) 私は、人は1人1人違うこと、地球上に自分と同じ考えをしている人は1人もいないっていう事実をみんなで受け入れていこうっていうことを伝えたいです。
参加したあと、「自分が他人と違うのも悪くないし、他人が自分と違うことも悪くないことなんだ」っていうふうに思ってもらえるようなイベントにしたいと思っています。

(は) 私も、色々な人と意見交換ができる今回のイベントは、多様性への第一歩だし、ことはちゃんが言ったようにお互いを認め合えることが平和にもつながるんじゃないかなと思います。

ーー気負うことなく身近なところから、「平和で多様な社会」を目指せるアクションになりそうですね。
では最後に、今回のイベントに興味がある読者の皆さんへ、お2人からメッセージをお願いします!

(こ) 私は以前、自分の周りの環境と自分が思う多様性との違いに、ずっともやもやした気持ちを抱えていたんです。
でも、高校生になって環境が大きく変わり色々なコミュニティに顔を出すようになってから、自分の思う多様性っていうのを尊重してくれるような環境っていっぱいあるんだなっていうことに気づけたんです。
だから、今自分がいる環境では自分の思う多様性が尊重されていないって感じている人も、ちょっと行動範囲を広げてみたら尊重してくれる環境と出会えるかもしれないと思います。
今いる環境でも、お互いの想いをじっくり話し合ってみたことがないだけで、実は自分と似たような気持ちを抱えている人もいるかもしれないし。
そうやって視点をちょっと変えてみるきっかけに今回のイベントはぴったりだと思うので、ぜひ気軽に参加してほしいなと思います!

(は) 私も、とにかく今回のイベントに来てくださいっていうことを伝えたいです。

今回のイベントはより多くの人に参加してもらえるように2回開催することを計画しているんです。
1回目は「EY Japan株式会社」という企業さんに会場を提供してもらって、オフラインでの参加者30人程度の規模で行うことを想定しています。
それに加えて、地方の人でも参加がしやすいようにオンラインでの参加者を募ろうとも思っています。

2回目は1回目とは違う会場で、今度はもっと大規模に開催したいなと思っています。
明るくてひらけている広場みたいなところでおしゃべりができたら素敵ですね。

実をいうと私は、自分がちゃんと「多様性」について考えきれているか自信がないんです。
だからこの機会に私自身も、もう一度考えてみようと思っているし、私と同じように自分の考えに自信がないよっていう人も、それを理由に参加をためらわないでほしいなと思います。
みんなで一緒に考えていこうっていうコミュニティを目指したいと思っているので。

だから、興味がある方はオフラインでもオンラインでも参加してくれたら嬉しいです。
参加費も無料なので、気軽に参加してください!
チームみんなで待ってます!

今回のイベントのマスコットキャラクター。(作者=みずとら さん)

ーーありがとうございました!

開催間近のトークセッションイベントについて聞いた今回のインタビュー。
まだ日本に伝わってから100年も経っていないというフラメンコに情熱を燃やすはるなさんや、自分が思う多様性を大事にし続けてきたことはさん、企画チームのメンバーみなさんそれぞれの、多様で情熱的な想いがこのイベントに込められていることが分かりました。
「自分」を考えてみること、「他人」を考えてみること、みんなで話し合ってみること。そこから平和は始まるのかもしれないなと思った筆者でした!



1回目に開催されるイベントの詳細はこちら▼

こちらのインスタグラムアカウントからも詳細が見られます!

https://instagram.com/wellb_act_flamenco?igshid=YmMyMTA2M2Y=

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