【連載小説】人工幼なじみ Ver.2.0
文=江畑終太郎(N高6期生・ネットコース)
『僕』は中学生。
『君』は人工幼なじみ。
↓前回のおはなし
【連載小説】人工幼なじみ Ver.1.0
君のベアリングの回りが少し悪くなった頃、僕は中学生になっていた。背は君よりもずっと高くなったけれど、君はあのときのままだ。それと同じで、庭に植えたあのシイタケもなにも変わらない。
もう、君と通学路を歩くことも少なくなっていた。
彼岸花はアスファルトを突き破り、遠くの蜃気楼はゆらめいて逃げていく。公園にぽつねんと置かれた時計