見出し画像

不良対策 欠品

これまで大企業から中小企業のいろいろな人達と仕事してきました。
主に製造業を経験してきた中で、特に品質問題は必ず付いて回ります。
不良が発生すると、製造部門と品質部門が連携して原因と対策が行われることになります。

品質問題

製造業では日々の生産活動の中で様々な問題が発生します。
欠員、部品納入遅れ、特急増産要望、新製品生産、設計変更、、、
こういった日々の生産活動している中で不良が発生する例えば、

部品が余ったが、
何故部品が余ったのか?
部品出庫は問題なかったのか?
製造ロット品に欠品は無いのか?

部品が余ったのであれば、部品出庫がきちんとされているのであれば、どこかにその部品の無いものあることになる。
ところが、この生産ロットのものがそのまま出荷されてしまう。

こんなありえないことが現実に起きてしまう。

作業者同士で、判断して自分達の都合の良いように解釈してしまう作業者達がいる。

欠品が、
欠品の場合、即座に原因特定の行動すれば良いのだが発生した時点で、
何故部品が無いのか?
部品出庫は問題なかったのか?
作業エリアに落ちて無いのか?
工程間での搬送で紛失してないか?
こういった事を工程責任者が対応すれば不良流出は止められるのだが、、。

とある品質保証の取組
欠品対策としてあるA社(取引先)に再発防止の方法として部品のセット出庫方法を指導して仕組みを取り入れた。運用ルールはA社の生産方法に合わせて工場長が、セット出庫数とかロットサイズを最終調整して決めることになる。このセット出庫は、自社内で欠品を発見し出荷されないようにすることが目的である。
※セット出庫とは、生産ロット数量に合わせて20台なら20個の部品を出庫管理するもので、事前に投入計画に合わせて事前に準備する。また、取り付け工程で製品に欠品があれば部品が余ることになるので、その時点で不良発見ができることになる。

こうしてセット出庫を行いながら生産活動しているなかで、A社から納入されたものから欠品が発見された。
A社工場長に経緯含め状況の確認と、そもそもセット出庫の意味を理解しているのかと問い合わせをしたところの回答は、

【メール回答】
1.部品のセット出庫は実施しております。
  出庫及び確認を作業者のXXさんが行っていました。
  出庫管理票を添付致します。

2.2月19日(水)ロット途中生産ストップとなり、当日はまだ最後の部品の余剰を確認していませんでした。しかし、2月21日(金)に残ロットを生産し、作業者のXXさんが余剰部品に気づきましたが、報告が翌週の月曜日報告(こちらから指摘した後)となってしまいました。

3.作業者はセット出庫の目的を理解しています。
  部品の余剰・欠品に対する処置についても理解しています。

4.部品面目視で見逃してしまい検出できませんでした。
  作業者変更は、手組工程及び目視工程でもありませんでした。

ヒアリング
このような回答でしたので、工場長に聞き取りを行い幾つかの質問をしたところ今回は、
・本来20台の生産予定であったが、2/19支給製品が17台の生産となり部品は20台のセット数で組まれていた。
・したがって、2/19時点で3台分の余り部品が発生していたが、残数確認していなかった。
・2/21に残数3台を生産した時点で、あまり部品が確認されていたが報告されていなかった。
・最終的にこちらから連絡するまで、A社では部品の余りについて情報が確認されていなかった。
・予定と実際の投入台数の差がある、一日の投入数とセット出庫台数が同数ではない、など幾つかのパターンがある。その日に欠品が見つかる運用ルールが事前に検討されていなかった。

結果的に工場長はセット出庫の仕組みを、単に部品数量を定量出庫して運用すれば良しとしていた。経験的に生産数量が日々変化することを考慮して、どのタイミングで欠品が発見できるかを考えていなかったことになる。

まとめ
今回の事例で言えば、結果的にセット出庫の運用が実際の生産現場に合わせたことが出来ていなかった。自分達の考えていることを伝えきれていなかったことが反省点である。
伝えることの難しさと確認の仕方に工夫が必要です。
伝えたつもりでも、相手の理解度は評価していないことが問題である。
この程度のことは分かるよね?と、こちらの勝手な判断をしていた。
役職があるからと言って、自分の常識と考えている今回のような問題が起こる。普通はこうするよね?は通用しないことを肝に命じること。
例えば、『実際に現場で運用しているところを確認しどのような投入事例があるのか検討して評価をする』ことが重要です。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?