カネミ油健康被害も水俣水銀被害も国は責任をとらない
昨日、カネミ油健康被害の補償請求について国の支援を要請する被害者等に「国には落ち度がない。補償請求は企業へ」と取り合う気配が感じられなかった。事件の背景を少し説明すると米ぬから油分を抽出して安い食用油をカネミ油化(北九州市にあった)が製造し、販売していた。抽出に際して米ぬかを加熱する必要があり、PCBを使って間接加熱をしていた。猛毒であるPCBが製品(こめ油)の方へ漏出し、微量ではあるがPCB混じりのこめ油を食することで健康被害が発生した。黒い体の赤ん坊が生まれたり、皮膚炎になったりと症状はさまざまであった。
米ぬかから油分を抽出する装置は食品衛生法で規制されるので構造検査、油の製品側への漏出防止策など厳しい機器製造検査があったはずです。だから国は自分達は法に則って検査、使用許可を出したので無罪だと主張しているが、PCBが漏出した事実の前では言い逃れは出来ないと思う。裁判所もカネミ油化を業務上過失致死、障害罪でしか、罪を問わないつもりです。
これは猛毒であるメチル水銀を長年にわたって水俣湾や不知火海にたれ流したチッソも同根です。
公害対策基本法は公害を生み出した企業への罰則を経済発展を阻害しない範囲でと経済産業省や厚生労働省が裁判所に働きかけていた。環境基本法ではその条文を削除したが脳味噌に刻み込まれた考えは消えるものではありません。
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