「液体」と言う本を読んで感じたこと

副題が「この素晴らしく、不思議で、危ないもの」で著者はマーク・ミーオヴニクで松井信彦氏です。
この本はイギリス人の手になるもので、私の原著を読めず松井信彦氏の日本語訳で読んでいます。毎週10冊の本を図書館から借りていて結構訳本を手にすることが多いが、内容が理解することが出来ずに悩んでいるが翻訳者の技量に問題がありそうです。

この本の内容にの一部を紹介しよう

この本は液体と言われる物質(状態のもの)が私達が生活する上で経験する事象をジェット旅客機の離陸から目的地に着陸する間の出来事を通して説明しています。
途方もないパワーでも爆発しない燃料としてケロシンを取り上げている。
ニトログリセリンは爆発しやすい物質だがノーベル氏の発見で危険性が弱められた。ジェット旅客機の燃料はケロシン(灯油に近い)と言う極めて危険な物質を主翼に内蔵されたタンクに積み込んでいる。キャビンアテンダントが飛行前に行う安全確保の説明にはケロシンの危険性が入っていない。同時多発テロでニューヨークのツインタワービルが崩落したのはケロシンが大量燃焼したことによるものでした。空気中に放出されたケロシンがある濃度で空気と混合すると高層ビルの鉄骨を約800℃まで加熱。鉄骨の強度が半分までに減少して上階の重量に耐えられなくなり、崩壊して2700人もの死者が出てしまった。
次に鉄鋼製の船が何故、水に浮かぶのかも分かりやすく解説している。
次は「津波の力」でタイのプーケット島で起きた津波事故の解説です。この津波はある意味でサーフィンに適した大波が発生するメカニズムを通して液体(大量の海水)の威力を科学的に説明している。この章の中で福島第一原発で何が起き、何が予測できずにあのような重大事故を引き起こしたのかも解説している。福島第一の事故について4種類の調査委員会報告書が刊行されているが、すべて奥歯にものが挟まった歯切れの悪い内でですが、著者は利害に関係ないので非常に解りやすい説明になっている。

最後は地球温暖化について述べている

地球温暖化の主犯格は二酸化炭素の濃度が産業革命開始時の280ppmから、石油の消費が増えて400ppmを超える事態になっているからだと世界中が脱炭素にまっしぐらにつき進んでいる。温室効果ガスとして水蒸気があるのだが現代の科学技術でも充分に解析で出来ていない。
わが国は石油資源がほぼゼロであり、水素・アンモニアで凌ごうとしているが水素もアンモニアも危険な物質であり、原子力発電のように取り返しのつかない状況を排除出来ているのか???



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