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ムゲンのi(上・下)を読んで

知念実希人先生の「ムゲンのi」を読了しました。

普段あまり小説を読まないのですが、ふと書店で見かけたこの本の装丁に惹かれて購入しました。

が、実を言うと、はじめは少し退屈な感じがして、読むのが億劫になってしまい、上巻を読み切るのに1ヶ月もかけてしまいました。理由は、幻夢の世界と呼ばれる、夢の中の世界観です。現実世界とは異なる法則が働く世界で、非現実が次々と起こるストーリーは、物凄くファンタジーな世界観でした。それはとても面白いのですが、想像力が希薄な自分はこの本に慣れることに時間がかかり、純粋に楽しめなかったのです。

しかし、そんな状況も一変します。主人公の識名が、徐々に事件の本質に迫っていき、ついには天地をひっくり返すほどのどんでん返しも待っていました。こうなると、もう読み進めるしかないじゃないですか。下巻を購入してからは、1週間程度で一気に読み切りました。

読み終えた後、底知れない哀しみと、無限の愛情の暖かさ、そして全てが明らかになった爽快感があり、物凄く心地いい気分になりました。

ミステリーが好きな人、感動に飢えている人、スリリングな読書体験を求めている人、どんな人にもお勧めできる本です。

評価 ★★★★⭐︎

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