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自分を客観視するのは、誰しもむずかしい

ベンチャー企業の経営者であれば、自分で決めた自分との約束を守ることが大切だろう。
他方、新規ビジネスの90%は失敗するといわれている。
企業の成功は、ある本に、次の内容があったが、果たして経営者や私を含めてどれくらいの人たちができるのだろうか。
簡単なようでなかなかむずかしいものである。

   ・仕事をしていたら何時間でもやっていられる
   ・時間にはかなりうるさいほうである
   ・3年、5年、10年先の夢をもっているか
   ・毎年毎年、何か会社で改革をしているか
   ・会議は2時間以内で終わらせている
   ・時代の流れに乗っているか
   ・社員に責任と権限を与えているか
   ・会社の美化をうるさく言っているか
   ・社内であいさつと笑い顔を自分から率先しているか

この言葉、社員の立場でみるとかなりむずかしいと思う。
もっとも、仕事に没頭できる環境があれば可能だろうが、私は経営者ではないので「仕事をしていたら何時間でもやっていられる」か、と問われれば、自分に甘い私は、ソニー子会社時代のような環境があればできる、と答えるだろう。
私のレベルでは、その程度だ。
しかし、たとえ社員であったとしても、ある期間を区切ってなら、やってこれたし、やれる。

創業経営者に言えることだが「仕事をしていたら何時間でもやっていられる」は、ベンチャー企業の経営者に限らずみなそうだった。
ほんとうによく働く。
どの経営者も、早朝から深夜まで働きづめである。
とても私には真似ができない。

「身命をとして」と言えるほど仕事に没頭しているが、それでも結果が伴わないところに、それぞれの経営者の悲劇がある。
人生、世の中とは誠に不思議なものであり、ビジネスの真理は、それだけ深いということだろう。

私は経営者をやったことがなく、創業経営者が味わったであろう修羅場の経験もなく、他人が作った組織のなかで暴れまわるくらいが関の山だった。
創業経営者と生きているレベルが格段に違うことだけ体得した、と思う。
そこだけでも自分を客観的にみれるようになった。
感謝しかない。
だからだろうか、起業など考えられないし、せいぜい経営の一部をサポートするくらいしかできない。
それでも役に立ててることがあるからありがたい。

自分を知るチャンスは、他者との比較が一番だろうか。
その点スポーツ選手は、日々結果の世界で自分を知ることになる。
常に客観的に自分を知る世界で生きている。
創業経営者やスポーツ選手に比べると、なんと甘い姿勢で生きてきたか、といまさらながら反省の日々だ。

もっとも、私は、これを書き終わると反省などすぐになかったかのように忘れてしまう。
そして人生は、ゆかいで、おもしろく、楽しい、と自分の生活に戻る。
だからだろうか、自ら凡夫を知ることになる。


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