NHKの番組におけるコンカフェをめぐる不適切な表現について

2023年2月10日に放映された下記番組で、コンセプトカフェの就業実態について不適切な表現が見受けられました。

https://www.nhk.jp/p/nehorin/ts/N1G2WK6QW5/episode/te/R6KNGM2127/

そこで、本件について放送倫理・番組向上機構(BPO)WEBフォームに下記の視聴者意見を提出しました。

本番組中、いわゆるコンセプトカフェの店員について、「でも 30 とか過ぎてもずっとコンカフェでしか働いてない人は意外と多くて…そういう人たちのことを“コンカフェゾンビ”って呼んでるんですけど」「コンカフェしか私的に働ける場所がもうないなと思ってて、正直人生詰んだなと」等の表現があった。

上記表現は、コンセプトカフェの店員は若年女性に限られるとの見解にたち、一定の年齢を過ぎた者がコンセプトカフェにおいて就業する事実を極めて侮蔑的な表現で揶揄したものである。
これは特定の職業の就業実態及び当該職業に就く一定年齢以上の者を差別的に扱った表現に該当し、放送倫理上不適当である。
NHK 国内番組放送基準は「職業を差別的に取り扱わない。」と定めており、本番組の上記表現は当該基準に明確に反している。

また、NHK は放送法に基づいて設立され、受信機設置者が支払う受信料を財源として運営される公共放送として、「・・・豊かで、かつ良い放送番組」(放送法第 15 条)を制作する理念を掲げているところ、本番組における素材の選択と制作方針が、公共放送の制作する番組として適当なものといえるか疑問である。