【超低出生体重児】息子が産まれる時の話5 (23週5日)
【23週5日】
家の近くの小さな産婦人科医院から、市内の大きな病院に緊急転送されてきた僕と嫁。
破水の有無、尿検査、頸管長、採血、胎児の心拍、羊水の量と高さなど、あわただしく検査を行いました。
転院先は、産科と新生児科がコミュニケーションを取りあう、かなりしっかりとした病院のようです。
普通の病院では受け入れられないような、24時間看護が必要な母子が集まるような場所です。
検査が一通り終わると入院生活を送る部屋へと運ばれ、産科と新生児科の先生方が来られ、いろんな説明を受けました。
産科の先生からは妊娠状況の説明。
お腹の中の息子は、現在600グラム程度。
病名は、前期破水を伴う切迫早産。
羊水の深さは 8cm。
この時、妊娠から23週と5日が経過していました。
新生児科の先生からは出産後のリスクについての説明。
週数、体重と生存確率の関係。
生存者における脳性まひ(身体的な障害)を抱える確率。
障害の程度と種類の過去事例。
説明は合計で1時間半にも及び、たくさんの同意書にサインをしました。
妻はあまりにも突然に、いろんなことを聞いてしまってぼーっとしていました。
僕は、妻のそういった普通じゃない状態を見れば見るほど、不思議と冷静になっていくのを感じていました。
二人ともパニックになっていたら大変なことになると言うことを、無意識にわかっていたのでしょうか。
説明が終わり、嫁と二人になって一息。
個室だったのは、不幸中の幸いでした。
これからどうなるのか想像もつきませんでしたが、とにかくお腹の中の息子を元気に産むことだけを考えようと二人で決めました。
▽続き▽
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