対話 #10 2021.02.18 「着回し」

「たまや〜」
「……」
「たまや〜」
「……」
「たま〜ノラ〜どこ〜」
「花火を見ているかと思いきや、ねこを探している人だ」
「ノラ〜、ノラや〜」
「百閒さんだ」
「うっちー」
「呼ばれてなかったと思う」
「どうもうっちーです」
「自称しちゃう」
「文豪だなんてそんな…ただのうっちーですよ」
「ただのうっちー」
「文豪ストレイドッグスってあるけど、
 ストレイキャッツの方がいいですよね」
「近代に明るいうっちー」
「読んだことがないので」
「うっちーの本を」
「近代に逃げてきちゃった」
「ねこを追いかけて」
「文学的じゃん」
「穴に落ちちゃった」
「鳥でゴルフやるやつだ」
「クリケットな」
「ねこがニヤニヤ笑ってる!」
「ネット民にいじられてるサザエさんが言うやつかな」

「サザエさんが穴に落ちるところから始まる物語」
「だから朝目新聞とかのネタじゃん」
「フネのつける家計簿を見て」
「サザエさんが」
「写真も絵もない本なんて何がおもしろいのかしら!」
「家計簿だからなぁ」
「魚を咥えたねこを追いかけ」
「自然な導入だ」
「奈落に…アビスに落ちてゆく…」
「サンホラなんだよなぁ」
「上昇負荷に耐えきれなかったサザエは…」
「違うアビスだった」
「いよいよ本格的なサザエに…」
「泣こうにも泣けねぇ」
「でもサザエ、カツオ、ワカメ、ナナチって字面は」
「違和感はそんなにないけども」
「そろそろね、サザエさんもそういうテコ入れを」
「だとしてもなんだよなぁ」

「カツオとか宝欲しがりそうじゃん」
「そういうテンションで行く場所じゃないのよ」
「イソノ〜! 宝掘ろうぜ〜!」
「バカは一人でいいのよ」
「それでノリスケは一人で勝手に落ちる」
「なんかわかる」
「不動卿に使役されるタラちゃん」
「発想が安易だ」
「サザエさんも全然見てないので…」
「少ない素材でやりくりしている」
「ネタを着回している」
「サンホラとかね」
「週に4回着てる」
「サザエさんにレボ出ないかな」
「作画が楽そ〜」
「タイトル、カツオとサングラス」
「ありそ〜」
「ワカメ、憧れの《詩女神六姉妹》(ハルモニア)」
「わかんね〜」
「ノリスケ、《冥府》(アビス)に堕ちる」
「後ろから刺される〜」
「やっぱ一つ目のやつは、
 カツオと《遮光眼鏡型情報端末》(便宜上R.E.V.O.)にしよう」
「めんどくせ〜」
「こういうやつよ」
「着回しに着回したな」
「満足した」
「着道楽だ」
「金がかかるやつ」
「サンホラファンが言うと実感がある」
「それ」
「お金稼がないと」
「穴を掘る仕事を再開しよう」
「ズボリンスキーが掘った穴だったんだ」
「お〜ぜん〜」
「ぐろ〜りあ」
「み〜てぃ〜」
「恐み恐みも白す〜」

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