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おばあちゃん子だった私が大人になって気がついたこと。高齢者の孤立や孤独を解消するNPO法人を立ち上げた理由(前半)

みなさん、初めまして。NPO法人ソンリッサ代表の萩原涼平(はぎわらりょうへい)と申します。今日を皮切りに、こちらのnoteで私が創業したNPO法人ソンリッサの概要や事業、そしてお婆ちゃん子であった私が、どんな気持ちでNPO法人を立ち上げ、Tayoryという見守り・コーディネートサービスに注力しているのかについて、皆さんと共有していきます。拙い部分も多々ありますが、末永くよろしくお願いします。

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祖父の急逝で元気をなくし寂しそうな祖母を元気にしたい。

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私は小さい頃から、大切に寛容に育ててくれた祖父母のことが大好きでした。
いたずらっ子だったこともあり両親からはしょっちゅう怒られていたのですが、ひどく叱られたときには近所に住む祖父母の家へ。そこで祖母に話を聞いてもらい、ご飯を一緒に食べていました。私が家にくると、祖父が美味しいとんかつを買ってきてくれることもあり、祖父母との食事が私にとってのかけがえのない少年時代の思い出になっています。

それは突然のことでした。私が中学生のころ会社を経営していた祖父が急逝。今まで夫婦仲良く暮らしていた祖母が、突如一人暮らしをすることに。祖母は祖父を全面的に支え会社や家族のために尽くしていたのですが、生活の張り合いが無くなり心にもぽっかりと穴が空いたようでした。また、もともと内向的な性格であったために祖母には地域社会とのつながりもなかったんです。

祖父は生きていた頃と、その後で祖母の表情や行動、などががらっと変わってしまいました。
私は、そのような祖母を見ているのがやるせなく、自分自身も悲しい気持ちになっていきました。
祖母の家に行くと、いつもひとりぼっちで、寂しそうにテレビを見ていたり、誰とも話をせずに、一日中家にいました。

祖母だけじゃない、日本中に孤独を抱える高齢者がたくさんいることに気づく

私はその時に、祖母が寂しそうで孤独感を感じていたのは、偶然の状況や環境、社会の構造の問題も大きいと思いました。そこから、私は、おばあちゃんとよく話したり、何か良いことがあったり、何か賞を受賞したりした時は、必ず報告をしていました。おばあちゃんが好きな本を買ったり、フォト電子アルバムを作ったりもしました。

祖母を元気にするサービスを調べましたが、既存の行政や民間サービスで祖母の人生に寄り添い、役割や生きがいにつなげて、人生を応援するサービスがないことにひどく落胆しました。
その頃、マスメディアでは無縁社会、孤独死、独居老人問題などが頻繁に報道され、祖母のような孤独を抱える高齢者が日本中にたくさんいるという状況を知り、自分の人生を賭けて、解決したいと考えました。


課題を深く知るため、群馬県甘楽町に移住。そこで見た地域のつながりの希薄さ

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東京の専門学校でビジネスや経営を学びながらも、プログラミングを独学で学んで、高齢者の孤立を解決するビジネスプランを作っていました。これで、解決できると思い、福祉系大学の講師や、福祉系の会社を経営している従兄弟にビジネスプランを披露して、応援してもらおうと食事の約束を取り付けました。

そこで、いとこから厳しい意見をたくさんもらいました。
「涼平は祖母の思いから立ち上げているのは偉いし応援したいけど、他の人の声は聞いたの?本当に困っている人の声をたくさん聞いて、そこからサービスを作らないと自己満足のサービスになっちゃうよ。それで本当に涼平のやりたいことは実現できるの?」

その言葉を聞いて、2016年4月21歳の頃に、総務省の地域おこし協力隊の制度を活用して高齢化率の高い田舎町である群馬県甘楽町に移住しました。様々な地域の集まりやグランドゴルフ、ボランティアグループに参加し、半年で高齢者500 人以上と実際に会い、 孫のようなポジションで本音を聞きました。

グランドゴルフに参加した際に「ここに来れなくると家にこもって弱っちゃうんだよ」と聞きました。コミュニケーションやつながりの大切さを痛感するとともに、在宅で様々な理由により、外出できずに孤立・孤独に陥っている方もたくさんいました。 

参加者120名のシニア向けスマホサロン事業を開催。

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高齢者の方にスマホの使い方を 6 回かけて教える「シニア向けスマホサロン」を立ち上げ、120名ほどに教え9割以上がLINEなどを使い、様々なつながりが増え、コミュニティも複数生まれていきました。地域活動、社会活動や町の日常風景を発信する方もいました。ただ、孤立や孤独になっている方々は、なかなかくることができないのも痛感しました。

利用者の満足は感じたものの、サービス運営の難しさを実感

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その後、シニア向けスマホサロンで応援してくださったアクティブシニアの方々と孤独な高齢者の方を趣味や価値観などでマッチングしてビデオ通話で会話するサービスEMOTOMOをローンチしました。

EMOTOMOの実証実験では喜んでくださる方がたくさんいて、満足感を得ることができました。

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また様々な事業プランコンテストでも受賞することができました。

しかし、事業の運営やマネタイズすることなどができず、実力不足を痛感しました。

立ち向かう課題の大きさを実感し、自分ができることはなんなのか、悩む毎日でした。
次回の投稿では、NPOを立ち上げるきっかけとなったイベントの開催やチームメンバーとの出会いを書きたいとおもいます。
後半の記事は下記のリンクからお読みいただけます!読んでいただき、ありがとうございました!


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