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【ほぼ朝】社会的養護の網からこぼれる落ちる子どもが社会から切り離されないためにできる僅かなこと。

ある家出少女が、街で出会った別の家出少女に、何かあったらここに電話するといいと渡されたのがパノラマの名刺だった。

きっと、本当に困った時に電話をしてみようと、お守りみたいにずっと大切に持っていたんだろう。数ヶ月前、その名刺を頼りにパノラマの電話が鳴った。

名刺を渡した少女はぼくらがよく知る少女だった。話を聴くとぼくらがあまり経験のない事情を抱えていたため、専門的に関わっている方に連絡を取り、アドバイスをいただき、少女を担当する某県の児相担当者にたどり着いた。

話をすり合わせてみると、嘘や勘違いが明るみになった。ぼくは、騙されている体で、決して大人サイドに立たずに間を取り持つことを、大人サイドに宣言し、本人サイドに立った。

それは、関係者である大人たちと決裂したときに、パノラマとも決裂しては、誰の手の届かない人になってしまうから。

昨日、某児相から電話があって、無事解決したと、担当者からお礼の電話があった。でも実際は、厄介ごとがひとつ取り除かれただけで、何も解決していないんだと思う。

社会的養護の網をすり抜けたこれからが、きっと本当に大変になるのではないだろうかと心配になった。

大人サイドの協力により、なにかあればパノラマに連絡が来る関係は維持できたので、あとは無事を願うのみだ。

支援機関同士がお互いのプロ性を信じながら、大人たちの立ち位置設定をして、プランBに対応できるようにしておくことが大事なことだと、改めて思うのでした。

すべての人をフレームイン!

特定非営利団体活動法人パノラマ
理事長 石井正宏

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