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馬も笑う競馬のはなし―ファンに捧げる競馬のすべて 中野栄治
中野騎手がダービーを勝った翌年に出された本で、文章からもダービーを勝った喜びと自信が満ちあふれている。
内容としては、どちらかというと暴露話系が多い。
田原騎手や藤田騎手の本が広く出ている今となっては、あまり新鮮味がないが、おそらく当時としてはダービージョッキーがこんなぶっちゃけ話をする本は気象だったと思われる。
増沢騎手と親しかったようで、あまり語られない増沢騎手目線のオグリキャップの話がいくつか出てくるのはよかった。
アイネスフウジンの話は終章。
もっとも、アイネスフウジンとのコンビを最初から振り返るような内容では無い。個人的には、中野騎手の騎手としての歩み、アイネスフウジンとの歩みやライバルについての話をもうちょっと詳細に読みたかった。そっち方面には需要がなかったのだろうかなあ。
ダービージョッキーの本を一般向けに書いた本として、当時は意義があったのだろうな。その意味でいうと、今の時代は騎手の本音や裏話がたくさん読めていい時代である、といえる気もする。
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