見出し画像

くらしのたね/永野直子さん&cococara okayama/楳溪奈美さんに思いを語っていただきました

様々な団体の方々が想いを持って参加している「おかやま親子応援プロジェクト」。

今回はその一環として行われた、「マスクを必要としている子育て親子に、支援団体を通じて政府配布の白マスクを届けたい!@cococara okayama&くらしのたね」プロジェクトの紹介と、くらしのたね代表・永野直子さん、cococara okayamaの代表・楳溪奈美さんにお話をお伺いしました!

はじめに、お2人の団体について教えてください。

<くらしのたね>

画像1


永野さん:くらしのたねのコンセプトは「地域と人をつなぐ」。 誰もが集える地域の居場所として「くらし」にまつわる様々な催しを開催しています。 この町がもっと暮らしやすく、もっと働きやすくなりますように。そんな思いを込めて活動している団体です。岡山郊外でまちづくりをしている団体です。母体が工務店(建設会社)なのですが、家を建てて、いい暮らしをするためにはコミュニティが大切という考えに行きつき、人が集まって繋がりを作れる場所を作りました。特徴としては集まる「場所」があることです。2018年、倉敷市真備町で洪水が起きた時は、近所の方々が支援物資を持って集まってくれました。「集まる場所」になれるなとそこで気が付きました。​

<cococara okayama>

画像2


楳溪さん:cococara okayamaは、岡山に引越してきた人が想いを話せたり、人とつながれたり、岡山ライフをもっと楽しめたり、そんな場所を作れたらと思って活動しています。もともと私も2018年に横浜から岡山に引っ越してきました。真備町の洪水が起きる10日前のことです。被災こそしなかったものの、岡山に友達もおらず、自分だけ取り残されているような感覚がありました。誰にもつながれない、検索しても求めている情報が出てこない…。ただ「自分だけがこの思いをしているわけではないはず」と思い、岡山に来たばかりの人、来て数年の人たちを集めた会をスタートさせたのがきっかけです。人と繋がれることで安心感がある、ちょっとしたことが聞けるような会を目指しています。


地域に根差して、人と人との繋がりを作っていくという共通点があるんですね。それでは、お2人が取り組んだ「マスクを必要としている子育て親子に、支援団体を通じて政府配布の白マスクを届けたい!@cococara okayama&くらしのたね」プロジェクトについて教えてください。

永野さん:新型コロナウイルス感染防止のため政府が全国の世帯に配布した白い布マスク。配布された方の中には、すでにマスクを持たれており、どなたか必要な方へ寄付したいとの声をお聞きすることがありました。そこで、未使用の布マスクを回収し、必要としている団体にお渡しするプロジェクトをスタートしました。

楳溪さん:マスクが手に入らないのに、マスクが余っているという状況をなんとかしたかったんです。当初、自分たちだけでマスクを回収したり、かわいくリメイクしてくれるデザイン会社を探してみたり、と検討してみたものの実現できず…。そこで、「集まる場所」があるくらしのたねさんにお声がけをして、回収箱を置いてもらいました。

永野さん:おかやま親子応援プロジェクトのHPやSNSの投稿を見て、お仕事途中のサラリーマンの方、お散歩中の方、お子さん連れのご家族など、たくさんの方がくらしのたねに立ち寄って、回収ボックスにマスクを届けてくださいました。岡山近郊の方だけでなく、遠方からメッセージとともに郵送いただいた方もいました。
また、私たちの取組みを山陽新聞に取り上げていただき、同じような活動がいろんな地域で行われていることをとても嬉しく感じました。みなさまのご協力のおかげで、目標であった200枚以上のマスクを集めることが出来ました。本当に感謝の気持ちでいっぱいです。

画像4

集めたマスクはどのような方に届けたのですか?

永野さん:プロジェクト発足時は、マスクを必要としている場所に送っていました。マスクのニーズが落ち着いてきた時に、岡山県内でひとり親家庭を支援する団体から、「リメイクしたマスクを支援しているご家庭にお渡ししたい」と要望をいただき、ボランティアを募ってリメイクマスクを作ることにしました。ボランティアには、現役のママさんをはじめ、私たちの思いに共感してくださる方が来てくれて、マスクをほどいて、縫製して、袋詰めする、という作業を分担して行いました。6回のボランティア活動を通じて、60枚のリメイクマスクを製作し、ひとり親家庭を支援する団体に寄付することができました。
余ったマスクは災害時の備蓄用や、他にリメイクマスクのニーズがある場所にお渡ししています。

画像5

地域と人との繋がりづくりに関して、今後どのような取り組みに力を入れていきたいですか?

永野さん:壮大な話ですが、活動のエリアを広げて、色んな人が豊かな暮らしができるようになればいいなと思います。今度、北長瀬に大きな公園ができるのですが、そこで市民と行政が協力してできる何かがあればと思っています。
「くらしのたねに来て元気になった」と聞くのも嬉しいのですが、この公園のように、違うところに違う場所があって、人が元気になれば嬉しいことだと思います。
このようなことばかり言うと、きれいごとばかりに感じるかもしれませんが、必要な時に必要な支援が本当にできているのか、子どもの未来を守る活動ができているのか、しっかり振り返っていきたいと思います。
岡山に限って言えば、県内で活動をしている団体や個人のみなさんとヨコのつながりを作りながら、その支援を必要としている人たちとマッチングさせていきたいですね。

楳溪さん:本当は、今年「マルシェ」をやりたかったんです。岡山県ではたくさんのマルシェが開催されているのですが、その中でも私たちは素材にこだわり、サステナブルなマルシェを計画していました。残念ながら、新型コロナの影響で今年は断念したのですが、来年はできたらいいなと思っています。
そして、私も岡山にいる人たちの「つながり」をもっとたくさん作っていきたいです。実は、岡山には個人レベルで活動している人がたくさんいるので、そういう人たち同士をつないでいきたいなと。誰かが声を上げればつながりが生まれると思うので、その役割を担っていけたらいいですね。

===

岡山で人と人を繋げる取り組みに尽力しているお2人から、たくさんお話を聞かせていただきました!

物理的に人と触れ合う、接触することができなくなりつつある昨今のご時世ですが、自分にできることを考えて、繋がりを作っていくお2人の姿に元気を貰いました。

今後も、お2人を始め、おかやま親子応援プロジェクト活動を応援していきたいと思います。

文責:海津早耶香