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「境を越えて通信」Vol.54-2024年1月号-


今月のアート


活動報告

2023年度第2回理事会を行いました。
兵庫県難病医療ネットワーク支援協議会神経難病部会研修会にて、理事長岡部が基調講演を行いました。


今月のPick up

介護福祉学科でカリプロ講義してきました!

日本福祉教育専門学校(東京)の介護福祉学科にて、2コマを当団体で持たせていただきました。
カリプロの講義より2つをピックアップしての単発講義です。
2年生約80名中、約70名が留学生だったので、なるべくわかりやすい言葉や事例を用いたり、やりとりができるような工夫をしたりしました。

1、「介助者の視点」より“介助で必要とされるコミュニケーション”について
-講師:江口健司(介護福祉士)、岡部宏生(当団体理事長)

●講義の目的
意思疎通を行うことが容易ではない重度身体障がい者の方とコミュニケーションを行うために必要なこととは何かを学ぶ!

●講義の目標
コミュニケーションをスムーズに行うためには、介助技術と共に当事者(利用者)目線で考えられることが必要であることを理解する!

●講義のキーワード
 一緒に行う
 心が通じる

講義スライドより抜粋
事例をもとに、いろいろな考え方があることを伝えます。
ALS当事者さんの想いを紹介。介助技術だけでなく、「一緒に行い」「心が通じる」ことが大切なのだと痛感します。
個別性の高い仕事だからこそ、こういった介助者の視点が大切になります。
いろいろな考え方があることを学んだあとにはクイズ!
「あし」と言われたら何が考えられますか?
次々答えが出てきて、「明日」も出てきました!

【講師/江口より】
生徒さんのほぼ全員が施設等に就職されるという事でしたので、重度訪問介護の魅力が少しでも伝わればとの思いでお話しさせて頂きました。
理解することが難しい表現もあったと思いますがとても真剣に聞いてくれて、中にはハイレベルな質問をしてくる生徒さんもいて驚きました。
講義のキーワードに挙げた「一緒に行う」という事を忘れずに素敵な介助者になって頂けたら嬉しいです。また、宮里先生には留学生介助者の現状を聞かせて頂きとても参考になりました。
介助者を目指す生徒さんに対しての講義は初めてでしたが、この様な機会が今後も増えて介助者の魅力が伝われば良いと思っています。

  • 講義後にいただいた質問

①文字盤でのコミュニケーションってどうやっているの?
②カニューレはどうなっているの?あのホースは何?
③普段の生活ってどうしているの?

→③について以下の動画を紹介しました。
境を越えて-介助者がいれば自分らしく生きられる-
あるALS当事者のもとで働く重度訪問介護の介助者の日常
ALS患者の日常生活と外出|飛行機の利用(ICT救助隊YouTubeより)
ALS患者の日常生活と外出|電車の利用(ICT救助隊YouTubeより)

一部をご紹介

2、「改めて考える障がいって何?」より”社会モデル”について
-講師:櫻井こずえ(当団体事務局)、岡部宏生(当団体理事長)

いろいろな疾患の当事者の、いろいろな生活やパーソナリティを紹介。
あなたはどう?
「寝るのが大好き」「仕事おわりの晩酌が大事」「休みがあったら帰省したい」とそれぞれの暮らしが見えました。
それが自分でできなくなったら?
以前の日本の考え方を紹介し、今の考え方を伝えます。
留学生には「あなたの国ではどうですか?」と聞いてみたところ、「街で車椅子の方を見ない」とのことでした。
身近なところにもありますね。
いくつかの事例をもとに考えてみます。アイディアがどんどん出てきました。
社会モデルも合理的配慮もあるけれど、最後はこれ。
カリプロ創設メンバーである海老原宏美さんが伝えたかったことです。
介護福祉学科ということでおまけです。

【講師:櫻井より】
カリキュラム化プロジェクトは現在、医療系の学校で行っています。
介護系の学校では、講義も実習も障害分野の学びの場が少ないそうです。介護系の学校でもカリキュラム化できるよう、講義内容を精査しながら活動を継続してまいります!
また、来年度は教育学部でも行えるよう準備中です。

漫画 ジョニーの話

なんと、合理的配慮がこんなところにも!
こうした日常の小さな妥協は重度訪問介護の中ではよくありますよね。
継続した関係を作るために、当事者の方は日々調整や工夫をしているんだろうなぁと、改めて考えさせられますね。

お問い合わせ

NPO法人境を越えて

境を越えては、身体がどんなに不自由でも、その人らしく地域で暮らせるしくみ作りを目指す、障がい当事者と介助者が中心となって活動するNPO法人です。
知ってもらう育てる繋がるという3つの柱を軸に、8つのメインプロジェクトを行っています。
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