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MEGURUの今がわかる、つながる「MEGURing」第三回を開催しました!

好評のMEGURing、第三回

◎MEGURingの開催背景

「MEGURUってなに?」「名前は知ってるけど…」
そのような声がチラホラ聞こえる中、MEGURUの「今」を考え、各事業を可視化する機会が必要だと考えMEGURingは始まりました。
MEGURingの名には、MEGURUの今が現在進行形(ing)でわかり、つながる(Rings)時間にしたいという想いがあり、事業の紹介にとどまらず、さまざまな人との意見交換を通じてMEGURUの理解を深めることを目的にしています。

◎第3回の概要

・日にち:2023年8月22日(火)
・時間:19:00-20:30
・場所:スナバ(塩尻市大門八番町1-28)
 ※zoomによるオンラインとのハイブリッド開催
・参加者数:オンライン参加含め17名

◎目次、タイムテーブル

・チェックイン、自己紹介
・「社会人支援」の紹介
・「キャリア教育」の紹介
・今のMEGURUのホットトピック
・質問、意見交換

1.社会人支援事業の紹介

◎キャリコンサロン長野支部とは

現在の社会人支援事業は、「キャリコンサロン」での活動が主となっています。
キャリコンサロンとは、(株)HRラボが運営するオンラインサロンで、国家資格キャリアコンサルタント(以下:キャリコン)の資格保持者や資格取得を目指している人達400名以上が登録しています。
キャリコンサロン長野支部は、2022年2月に発足。全国にある8支部は関東・関西・九州など地域単位で活動している中、長野支部は唯一、県単位で活動している珍しい支部です。
長野支部のメンバーは総勢23名。長野市、上田市、松本市、塩尻市、上伊那、東京都、山梨県と実はメンバーの在住地は県内外に渡ります。県内出身ですが現在は県外に住んでいる等、多様なメンバーが参加しています。
キャリコンサロンのVISIONは、「つながる 深める 仕事へ広げる」。そしてMISSIONは「キャリアコンサルタントが活躍する場の創出」です。実は、キャリコン1本で自活している人はまだまだ少ないのが現状です。多くは例えば社労士、ファイナンシャルプランナー等、他の資格と掛け合わせて働いていたり、人材会社等の企業や大学のキャリアセンターに所属していたりと立場は様々です。HRラボからキャリコン人材への仕事の斡旋等もありますが、キャリコンは国家資格であり本来その信頼性が高い事、特に”人的資本経営”が重視されている昨今はキャリコンが良きアドバイザーになれる事等、キャリコンの知名度を上げていく事も必要です。

◎活動内容

キャリコンサロン長野支部は、メンバー間の交流やメンバーそれぞれの仕事につながるような機会を重視しています。
MEGURUの活動とリンクする部分では、MEGURUの事業に還元・還流できるキャリア系人脈の拡大・発掘ができるプラットフォームになればいいなと思っています。実際にキャリコンサロンがきっかけで、県内の地域を超えた出会いや連携、事業アイディアが生まれた例もあります。
発足してから約1年半、オンラインとリアルを含めてこれまで8回のイベントを開催してきました。内容は真面目な勉強会から楽しい交流会まで様々。
また現在、絶賛企画中なのが、全国のキャリコン仲間を集めるキャリコンサロン合宿です。今年11月に伊那で開催予定です。各々がこの場での人脈を持ち帰って自身のフィールドで活かしてもらえたらと思っています。

◎これからやりたいこと

キャリコンサロン長野支部として今後実施していきたい活動はたくさんありますが、特にMEGURUの社会人支援事業として出来そうな事に焦点を当ててご紹介します。

一つ目は、MEGURUが支援している企業の従業員に向けたキャリア支援が出来るとよいと考えます。
企業支援というと人事制度や評価制度の構築、人事領域における経営課題の解決等あると思いますが、まさにこれからは”人的資本経営”時代。従業員一人ひとりへの支援がますます重視されてきています。従業員それぞれとの面談を実施する等、キャリコンがその役を担えると思います。
このような話をすると企業の経営層の方から「従業員のキャリアへの意識が高まると、離職率が上がるのでは?他社に転職されたら困る」と言われることもあるのですが、調べてみると統計的にそのような相関がみられる例は無いようです。
むしろキャリア面談等を進めていくと自分自身のやりたいことがシャープになったり、上司に自分の思いを伝えられるようになったりと、仕事への明るい未来展望が描けるようになると結果としてモチベーションが上がり定着にもつながると言われています。

二つ目は、社会人を対象にしたキャリア教育の実施です。キャリア教育とは、自己理解・キャリア自立・越境学習等が挙げられます。
最近でこそ若い世代は学生時代にキャリア教育を受けて社会に出ていますが、ミドル・シニア世代はキャリア教育に触れていない方がほとんどです。キャリア教育という言葉自体まだ新しく、ミドル・シニア世代は「学校を卒業後、就職して、1社で勤め上げる」といったステレオタイプなキャリアしか想像の範疇になかった背景があります。ゆえに自分自身のキャリアを築いていく知識、そのような点に目を向ける意識、そしてどんなキャリアを描けるのか創造する力は乏しく、働き盛りのミドル世代、今後も重要な労働力を担うシニア世代にとっては重要なテーマです。
長野県は保守的な県民性があるとも言われており、特にこのような取り組みが必要なのではと思います。

三つ目は、長野県内への移住者向けキャリア支援です。
地域に根ざしたキャリア支援ができるキャリコンの存在は貴重です。Iターン移住者にとってはもとよりU・Jターン移住者にとっても、県外に住んでいた間に長野県内のお仕事情報は変化していますし、出身地域以外についてはよく知らないこともあります。
特にMEGURUは人のつながりがたくさんあるので、包括的に支援できるのではと考えています。

また、MEGURingの参加者からは、「企業には社外のキャリコンが必要」「企業の経営者に聞くと、1on1で『社員の話は聞いてる』と言うけど、実際は自分が話してばかりなどトレーニングが必要」「”キャリア”、”コンサルタント”など、抽象的な目に見えないものに対してお金を払うことに抵抗感がある?」などの声が上がりました。そうした現状にも割って入る余地があるかどうかを引き続き考えていきます。

2.キャリア教育支援事業の紹介

◎MEGURU内でキャリア教育担当が関わるようになった経緯

一般には、学校教育の文脈で、卒業後の進路だけでなく遠い将来まで見据えた指導や教育を指すことが多いと思います。
MEGURUのキャリア教育支援事業においては、一人一人が幸せに生きることの「子どもたちが この社会で生きていくための 学びの時間」と考えています。

キャリア教育に関わりを持ったのは、塩尻市の行政評価委員会にて、学校への「生きる力を育む交付金」と接したことがキッカケです。
この交付金の一部は、キャリア教育に関するものかどうかの審査が必要なものでした。しかし、交付金を活用してほしい市役所の担当の方も、交付金を使いたい学校の先生も、キャリア教育に関してどこに相談したり、内容を作ったりするのかに困っていました。

そこで、現在の課題を探すために塩尻市のキャリア教育関係組織図を洗い出してみましたが、学校、市役所、委員会、協議会等々、非常に関係者が多く複雑化していることがわかりました。
また、そのそれぞれがすでに多くの課題を抱えていて、先生や保護者も忙しい状況にあります。

しかし、キャリア教育には、今の時代を生き抜く力を身に付けること、さらに子どもたちひとりひとりの興味ややりたいことに寄り添うことが必要です。その実現には、先生だけでは難しく、近い地域の協力が必要不可欠であり、現在の課題を解消していく必要があると感じています。

実は、同じような課題に向き合ったことは過去にもあったようです。
数年前、塩尻市にて行政と民間の合同チームにより実施された、地方創生協働リーダーシッププログラム「MICHIKARA(ミチカラ)」にて、キャリア教育プログラムの作成支援等を担う組織として「塩尻市キャリア教育支援センター構想」が提案されていました。
しかし、この構想は頓挫。実施主体となる市役所の当時の担当課では、人員不足等の理由から実施計画および予算化ができなかったとのことです。

◎共創共学プラットホーム構想

過去には頓挫したキャリア教育の課題に対して、現在は、キャリア教育関係の各機関に実施主体となり得るプレイヤーが揃ってきました。また、次のような必要性からも機運が高まります。

1.人口減の中で、地域に子どもたちが帰って来るために必要な側面
2.教育関係部署だけでなく、産業部署でも地域産業を盛り上げるため「キャリア教育」が必要と認識されている
3.子どもたち自身の興味関心から学ぶ意識が高まり、結果として学力向上

さらに、塩尻市役所は「第6次総合計画」の最初の3年間の計画をする時期が今であることからも、共創共学プラットホーム構想を進めるには十分なタイミングとなっています。

そこで、MEGURUでは「共創共学プラットホーム構想」の作成を行い、役割分担の整理を始めています。学校、市役所、商工会議所、民間企業等々、やはり関係先は多くなりますが、各機関はすべて「地域で働く」ことに連動しており、必要な関係先だと考え、調整を行っています。
MEGURUは、教育に関して特別な知見があるわけではありません。しかし、地域の人事部事業などと同様、関係先との調整を作りやすい組織として、引き続き各機関からのヒアリング等を通じて情報整理や仲介役を果たしていきます。

現在は準備や検証の期間であり、各機関や外部の専門家と連携をとりながら、実証実験の可能性などを探っています。目標として令和9年度から構想を自走化させ、活動を拡大させていきたいと思っています。
「子どもたちが この社会で生きていくための 学びの時間」を支えられる地域のため、MEGURUとしてもキャリア教育支援事業に力を入れていきます。

◎MEGURing参加者からの声

参加した学校関係者からは、「学校でもひとりひとりへのキャリア教育をしたいが、難しい」「先生は異動もあり、担当が変わると継続するのが難しい」「地域に相談窓口があると助かる」等の声がありました。またキャリア教育など、教科書に載っていないことは及び腰になってしまいがちとの指摘もありました。

このことからも、地域で継続した活動を行っていけるMEGURUのような組織が、教育現場と関わりを持っていくことはとても重要であると再認識しました。

MEGURUホットトピックス

最後に、代表理事・横山より、最近のホットトピック6点について共有がありました。
概要はこちらをご覧ください。

①人的資本経営推進事業をスタートしました!
市内の複数企業と個別に人的資本経営推進事業を進め始めました。本事業に関してはMEGURing第1回で取り上げましたのでこちらをチェック→MEGURing第1回note

②金融機関連携について話が進んでいます
市内の金融機関と連携して地域法人に対する人材支援ができないか検討しています。

③杏林大学との実践型インターンがスタート
昨年から杏林大学の学生を地域で受け入れる実践型インターンを実施しています。今年は、木曾平沢と奈良井宿の課題解決を目的としています。

④来年度の行政事業について相談しています
行政の各所と来年度の事業計画について相談を開始しました。

⑤#複活がスタート!
9/5に#複活 エントリー説明会を開催します。今年度、塩尻では参加者を「県内在住者限定」とし、長野県内に住む人が塩尻の企業とタッグを組む#複活 に取り組みます。

⑥G-netの「地域の人事部フォーラム」に参加
来月、NPO法人G-netが主催するチャレンジフォーラム2023「多様な連携で創る地域の人事部ネットワーク」に参加します!

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毎回、MEGURingの終盤で「MEGURingやって良かったなあ…」としみじみ口にするMEGURU代表理事・横山。
今回も「各事業メンバーが集うことで連携ポイントが見えたり、
地域・学生・働く人、多様な人にとっての『あったらいいね』がフラットに話せる場」となり、MEGURU内外で相互理解が深まりました!


第4回に向けて(次回予告)

・日にち:2023年10月17日(火)
・時間:19:00-20:30
・場所:スナバ(塩尻市大門八番町1-28)&オンライン

第4回は、過去3回と大きく趣向を変えて行います。
これまでは事業の紹介を通じてMEGURUの全容を解き明かすことが中心でした。いずれも多くの方の参加をいただき、多くの気づきがある場となっていますが、「まずはやってみよう!」でスタートしたMEGURingなので、一度振り返りをするとともに今後のMEGURingについて話を広げていきたいと思います。
MEGURingの現在地と今後をテーマとする第4回も、ぜひご参加をお待ちしています。


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