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極上の白い花・その2

白という色をここまで持ち上げてきたけど。
それと白い花が好きとはあんまり関係ないかな?。
こうやって文字連ねているとその気にもなってくる。
でも、白い花が好きなのは感覚的なもので、理由を探ったことなんて今までなかった。
好きというモチーフの中に汚れのない色とかそんなのも密かに転がっていたのかもしれないけどね。
白という抽象的な概念から白い花が好きということに結びついてるわけじゃないから。
白が好きだから、白い花が好きなわけじゃないんだ。
目の前にある白い花。
これはやっぱり、色の座標軸のゼロ地点に位置している白ではありえない。
上下、左右。
微妙にずれてると思う。
かすかに青とかかすかに赤とか。
そして色を視覚化させてくれる光というものが現実世界には存在する。
光は影を作り出す。
複雑な構造の意匠でこしらえられた花。
そこには様々なグレーから黒へのグラデーションの影が落ちている。
白い花は白いという枠があるけれど、本当は白だけの単色でいることはできない。
特に花という特性上緑という色との関係を度外視して花の色を見ることって難しい。
だから花がどれだけ鮮やかの色を放っても、植物自体の色、緑色の支配から逃れることはできない。
この緑色を引きづりつつも独自の色を主張する花。
特に緑から白へと移っていくグラデーションを見せる白い花は美しい。
緑を含んだ白い花。
他の色の花はたくさんの素材を煮詰め作られたソースのような味わいだとしたら、白い花はかすかに感じられる緑という出汁を味わう楽しさなんじゃないかな?。
それが白い花が好きと言わせる理由のようなものかも。
白い花にはバラやチューリップやユリのように複数の花色を持つ花
それとクチナシとかヤマボウシとか白色だけの花がある。
複数の色を持つ花は、品種が改良された園芸品種が多い。
きっと原種のような花は花色はぐっと少ないんじゃないかと思う。
めくるめくようはカラフルイメージのガーベラだって原種となると赤色オンリー。
花屋さんで売られているような花はほぼ園芸品種。
なので、白い花だけと思われているマーガレットにはピンクもあるし黄色もある。
カスミソウにもピンクあるし。
人々の欲求が一つの花にたくさんのバリエーションを生み出しそれがどんどん広がっていく。
欲望がどんどん満たされていくのは幸せなこと。
でもその一方に貧というものを美しいとするジャパンの嗜好性もある。
石庭に代表される禅の文化。
世界中の料理を貪欲に追求してるわりには、白いご飯が一番よねって言っちゃうジャパニーズ。
白い花好きと言ってる自分もそこに並んでいるのです。
白いバラ、白いチューリップ、白いシクラメン、白いラナンキュラス、白いユリ、白い菊、白いコスモス、白いスイートピー、白いハイビスカス。
白いハイビスカス?。
ハイビスカスという花もカラフルなイメージありますよね?。
赤、黄色、オレンジ、ピンク。
でも白ってあんまりピンとこないんです。
そう、白いハイビスカスってないわけじゃないけれど、滅多にお目にかかれないものなんです。
コキオ・ケオケオ(アーノッティアヌス)という品種のハワイのハイビスカスは花芯が赤なのですが、見事な白色のハイビスカス。
市場で数度しか見たことないのですが、この花は憧れの花の一つ。
あと違う品種なのですが、バリ島の旅でも白いハイビスカスに出会いました。白いハイビスカスを写した写真は一番のお気に入り。
バリ島で出会う白い花。
プルメリアやチューベローズなどの印象的な花が咲く場所でもあります。
ハワイもバリも熱帯のイメージとして真っ赤な花が咲き乱れている場所って感じがするけれど、意外と白が生えるんですよね。
白い花が好きから始まった白のメモ。
禅の文化の世界で生きている影響と南国の色に満ち満ちた世界から逆に浮き立つ白い色に魅惑された自分。
白い花が好きの帰結先はこんなところです。

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