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ヒマワリというエモい花

用事ないななら出かけるな。
人と離れろ。
そんなことでお互い監視しあってもうずいぶんと時間経過した。
なんの体験的な記憶を残すことなく今年もここまできた>梅雨<いまここ!!。
何を持って日常生活というのかはわかんないけど、周りの人々が言ってる日常生活も徐々に戻ってきました。。。みたいな風潮に乗って話すと。
日常生活が封印されてた時分に風を受けていた花屋のアゲアゲも日常に戻ってきたようです。
禍の封じ込めのための封鎖的状況で癒しとかなんとかで目溢し受けて営業追い風でガンガン売上伸ばしてた花屋。
今、例年の日常に立ち戻ってます。
母の日が終わると春からの繁忙期が終了。
切り花の需要は激減。
そして入梅。
雨の季節の到来。
園芸コーナーも閑古鳥。
花屋の存在自体も危ういシーズンに入っていきます。
花屋の店頭に並ぶ花群も苦難の季節です。
湿度と温度が高くなってくると切り花も鉢花も目に見えて持ちも悪くなり、売り切れない花のロスがどんどん上がっていくんです。
どんなにきれいな花でも花の回転が悪くなっているこの季節、日持ちしない花は敬遠されます。

そんな中で夏といえばこの花というぐらいポピュラーでわりと持ちも良い切り花として夏の間ずっと店頭で主役をはり続ける花。
皆さんもご察しの通り、ヒマワリという花です。
春はチューリップ。
夏はヒマワリ。
秋はコスモス。
冬はスイセン。
四季を象徴するようなアイコンのような花。
ヒマワリもその一つと言っても異論がある人はあんまりいないですよね。
そんなヒマワリ、誰でも知っているし、この花の姿をイメージできない人はいないと思います。
だからこそ、この花は一つのイメージに固定化されているんじゃないかなと思うのです。
ヒマワリにも色々あるんですよと言われても、なかなかピンとこない。
大きさの違い?。
これぐらいしか思い当たらない。
花屋で販売されている切り花のヒマワリには二つのメジャーな品種の括りがあります。
タキイ種苗が開発するサンリッチという名前がついたシリーズのヒマワリ。
サンリッチレモン、サンリッチオレンジ、サンリッチパイン。。。。などなどたくさんの品種があります。
このシリーズを見ているとヒマワリの色って何色?。
そういう概念が根本から崩れていくような思いがしてきます。
ヒマワリって黄色だよね?。
でも、黄色ってどんな色?と問い返されているような。
そんな気分になってきます。
サンリッチシリーズを見比べていると黄色という色にはこんなにバリエーションがあったのかと驚きます。
さらに自分が思っているヒマワリの色って実は黄色じゃなくてオレンジ色だったのかなと疑念も生じてきたりしてね。
入荷してくるサンリッチシリーズのヒマワリを見て店員同士でも、レモンとパインとバナナの黄色の違いって何?と頭ひねってます。
もう一つのメジャーはサカタのタネのビンセントというシリーズです。
ヒマワリでイメージされるものの一つとしてゴッホという画家も浮かびますよね。
その画家の名前から来ているビンセント。
こちら二つのシリーズの特徴は花束やアレンジメントの素材となることを前提に品種改良されているというところです。
ヒマワリという花は時にはうつむいているのではというぐらいの感じで横を向いてますよね?。
花が顔だとしたら、こちらをちゃんと正視してます。
それだからこその人間味を感じさせるヒマワリでもあるわけで。
ところが花束やアレンジメントのような商品を作る場面ではこっちを向いていいない方が都合がいいのです。
そういうことで、サンリッチとビンセントシリーズのヒマワリは花の顔がやや上向きになるように品種改良されています。
どこがどういうふうに使いやすいの?と言われると何も答えられないのですが、花の大きさも花束やアレンジ作るのにとても使いやすいのですよ。

こんな主流の品種のヒマワリ以外にも魅力的なヒマワリがたくさんあります。ビンセントという名前がすでに出ていますが、花の顔がこちらを見ているヒマワリはきっと芸術家の魂を射抜いていると思うんです。
芸術家にはなれなかった人にとってもチューリップやコスモスにはない感情を引き起こす要素がヒマワリにはあるんじゃないかと思います。
そういうことかどうかはわからないんですけど。
画家の名前を冠したヒマワリの品種もありますよ。
もちろん登場しますよ。。。ゴッホのひまわり。
そしてモネのヒマワリ。
さらにマチスのヒマワリ。
妄想が広がりますよね。
気になった方はぜひ検索してください。
なるほどなと合点したり、しなかったり。

そのほかにもヒマワリの品種はたくさんあります。
一つ一つ上げていくほど自分には知識もないし、調べて情報を羅列することが本意でもないのでやめときます。
が。
自分的には東北八重というヒマワリを最後に上げておきます。
自分が子供だった頃、東北南部び話です。
いろんな場所で八重咲きでボリューム満点のヒマワリが存在感満点で咲いていました。
自分的には普通のヒマワリこそヒマワリだと思っていたので、この東北八重という品種のヒマワリはヒマワリとは思っていませんでした。
ところが自分が花屋になって再会したこのヒマワリは超コンパクトで人様の都合の良い形に改良された普通の花になってて。
大地に根っこしっかり張って夏空に胸を張ってた姿知ってたから、東北八重ってこんなんじゃないよと言いたくなった。
でも、今は夏に帰省しても東北八重のヒマワリは見ることほとんどないしね。自分が思い込んでる東北八重のヒマワリなんてもう現存しないのかな?。

ともかくこんな感じで人の感情を色々と刺激してくる花ってヒマワリが白眉じゃないのかな?。
と思いませんか?。
真夏という生物にとって生命活動のハイシーズンのアイコンとして大地に立ち上がっているヒマワリの姿。
心揺さぶられますよね、やっぱり。
つまりはヒマワリって花は超エモいってこと言いたかったわけです。
かな?。

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