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「万年筆」を象徴する部分とは?

光り輝くペン先

万年筆と言えば、光り輝くペン先が象徴しているのではないでしょうか?万年筆の最も万年筆らしい部分です。

大きく分けて2種

ペン先は「ニブ」とも呼ばれます。万年筆のペン先は、大きく分けて「鉄ペン」と「金ペン」とがあります。

一般的には銀色が鉄ペン 、金色が金ペンです。
しかし金色の鉄ペンもありますし、銀色の金ペンもあります。
これは素材にメッキを施しているからです。

他にはゴージャスなものも…

金色と銀色の2色のメッキをしている「バイカラー」と呼ばれるペン先もあります。見た目に高級感を醸し出しているゴージャスなペン先です。

だとすると、「鉄ペン」とか「金ペン」てなんなんだろう?
となるところですが、この区別、実は「色」ではなく「素材」によるものなのです。

筆者お勧め万年筆
「アウロラ イプシロン EF ボルドー」

P_20210209_104954-補正済

「鉄ペン」とは…?

鉄ペンは安価な万年筆から中級クラスの万年筆に使われる、ステンレスなどの金属を用いたもので、価格的には数百円から1万5千円程度の万年筆に使われています。金ペンは1万円から5万円~10万円超の高級万年筆のペン先に使われる、金合金製のものとなります。

「金ペン」とは…?

金ペンでは、14金、18金、21金といった金の含有量を表す数値が記載されています。金の含有量が18金、21金と多くなればより柔らかいペン先になると言われています。

金ペンは鉄ペンに比べて柔らかい書き味となりますが、一概に金ペンが書きやすいのかという訳でもなく、鉄ペンのほうが書きやすいという方も多いです。書き心地の好み・良し悪しは書き手各人のフィーリングによって左右されるので、単に価格だけで優劣が付くというものでもないのです。

「スリット」…?

鉄ペンでも金ペンでもスリットと言われるペン先の割れ目に対して書き手の筆圧に応じて微妙にしなるようになっていて、人それぞれの書き味を楽しむことが出来ます。

スリットはペンの先端から1/3程度ついている切り込みのことで、インクが流れる溝のことをいいます。スリットの終わりの部分にはハート穴と呼ばれる丸い空気の取り入れ窓があります。ハート穴が無いペン先のメーカーもありますし、ハート穴がハートの形をしたペン先のメーカーもあります。

「ペンポイント」…?

紙に接して直接インクを出す部分をペンポイントと言います。金ペンでは金の耐摩耗性が低いため、紙との摩擦に耐えられる硬い合金が付けられています。
この部分は、厳密にはイリジウムとオスミウムの合金が使用されています。正確にはイリジウム単独ではないのですが、万年筆ファンの間ではイリジウム=ペンポイントのことを指すのが一般的です。

ペンポイント

ペンポイント

                         電子顕微鏡にて撮影

紙に直接触れるペンポイントは、その大きさに差をつけることによりEF(極細字)、F(細字)、M(中字)B(太字)など、線の太さの種類分けがされています。

字の太さについては、次回詳しくふれたいと思います。

「万年筆の話(動画)」筆者お勧め万年筆より

前回の「筆者お勧め万年筆」で紹介した万年筆の動画を載せました。
実際に書いた感じをご覧いただけます。
実物をお見せしながら楽しく説明しております。

             「万年筆の話」TwitCasting(ツイキャス)にて

編集後記 第3回 「なぜnoteなのか?」


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