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Unityで役立つ力学の基礎知識

Unityで役立つ力学の基礎知識を軽くまとめました。

1. 力学

「力学」とは、物体の「運動」とそこに働く「力」の関係を研究する学問です。「力」は、物体の運動や形状を変化させるものになります。

2. ニュートンの運動3法則

物体の運動を考える時、「ニュートンの運動3法則」が基礎になります。

・第1法則 : 慣性の法則
・第2法則 : 運動の法則
・第3法則 : 作用・反作用の法則

◎ 第1法則 : 慣性の法則
「慣性の法則」の定義は、次のとおりです。

外部から力を加えられない限り、静止している物体は静止し続け、運動している物体は運動し続ける

例としては、電車の中でジャンプしても、ジャンプした場所より後ろに着地しないことが挙げられます。人が電車と同じ速度で直進運動し続けていたため、ジャンプしてもその運動をし続けているのです。

◎ 第2法則 : 運動の法則
「運動の法則」の定義は、次のとおりです。

物体に力を加えた時、物体には力と同じ向きの加速度が生じ、
その加速度の大きさは力の大きさに比例し、物体の質量に反比例する。

以下の「運動方程式」で表現できます。

力 = 質量 x 加速度

これを以下のように変形してみます。

加速度 = 力 / 質量

加速度は、力に比例し、質量に反比例することがわかります。

例としては、ボールに加える力が大きいほど転がりやすく、重いほど転がりにくいことが挙げられます。

◎ 第3法則 : 作用・反作用の法則
「作用・反作用の法則」の定義は、次のとおりです。

物体Aから物体Bに力を加えた時、物体Aは物体Bから同じ大きさで逆向きの力を受ける

例としては、人が荷物を押して運ぶ時に、押す力と同じ大きさで逆向きの力を人が受けることが挙げられます。

3. 質量と慣性モーメント

質量」は動きにくさ、「慣性モーメント」は回転しにくさを表します。この「動きにくさ」「回転しにくさ」は、物体に力を作用させた時に生まれる「慣性」による抵抗力の強さになります。

・質量 : 動きにくさ (運動時の慣性による抵抗の大きさ)
・慣性モーメント : 回転しにくさ (回転時の慣性による抵抗の大きさ)

◎ 質量は動きにくさ
「質量」が「動きにくさ」であることは、先程でてきた運動方程式でわかります。

加速度 = 力 / 質量

◎ 慣性モーメントは回転しにくさ
回転運動にも運動方程式があります。「トルク」は回転する力、「角加速度」は回転の加速度です。

トルク = 慣性モーメント x 角加速度

これを以下のように変形してみます。

角加速度 = トルク / 慣性モーメント

角加速度は、トルクに比例し、慣性モーメントに反比例することがわかります。

4. 質量と重さ

力学では「質量」と「重さ」の意味が異なります。

◎ 質量
「質量」は物体の物質の動きにくさです。物体の質量は地球上でも、月面でも変わりません。質量の単位はkgで、測るには「上皿てんびん」を使います。

◎ 重さ
「重さ」は、物体に作用する重力の大きさです。物体の重さは地球上と、月面で変わります(1/6)。単位はN(ニュートン)で、測るには「ばね測り」を使います。

5. 参考



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