見出し画像

チャットボット開発でよく使われる用語

チャットボット開発でよく使われる用語をまとめました。

1. 発話・インテント・エンティティ・アクション

◎ 発話(Utterance)
「発話」は、ユーザーからチャットボットへの入力です。

◎ インテント(Intent)
「インテント」は、何をしたいかという意図です。
チャットボットは受信した発話を「インテント」にカテゴリ分けします。

◎ エンティティ(Entity)
「エンティティ」は、何をしたいかという意図に関係する単語です。
チャットボットは受信した発話から「エンティティ」を抽出します。

◎ アクション(Action)
「アクション」は、実行する機能です。

【例】発話「明日の7時に起こして」の「インテント」「エンティティ」「アクション」は、次のとおりです。

・発話:「明日の7時に起こして」
    ↓
・インテント:「目覚ましを設定」
    ↓
・エンティティ:「明日」「7時」
    ↓
・アクション:「明日」の「7時」に「目覚ましを設定」して、「明日の7時に目覚ましを設定しました」と応答

2. AIアシスタント と 人工無脳

◎ AIアシスタント

・ユーザーがスキル(機能)を享受できることを重視。
・言語を理解することが重要。
・ルールは遵守。
・同じ応答のほうが(言い換えはほしい)、スキルを享受しやすい。

◎ 人工無能

・ユーザーが人間らしさを感じられることを重視。
・言語を理解することより、雑談が成立することが重要。
・ルールを守らないと嫌われるが、ルール通りでは人間味に乏しく感じる。
・同じ応答ばかりだと、人間味に乏しく感じる。

3. AIアシスタントの応答の種類

AIアシスタントの応答の種類は、次のとおりです。

◎ 一問一答型
1つの質問に1つの回答を答える方式です。FAQなど、質問と回答がワンセットになっている場合に有効です。

人間 : 人工無能って何?
ボット : テキストを用いた会話をシミュレートするプログラムです。

◎ シナリオ型
ユーザーが表示される選択肢を選ぶことによって会話が進む方式です。選択肢を与えることで、ユーザーを正しい回答に導くことができます。

人間 : ボイスメモ
ボット : ボイスメモのどの機能を使いますか?
・録音
・視聴
・削除
人間 : 録音
    :

◎ スロットフィリング型
ユーザーから聞き出したい項目が全て埋まるまで、確認を繰り返す手法です。注文や予約をとる際に有効です。

人間 : スケジュールの追加
ボット : 日時はいつですか?
人間 : 明日
ボット : スケジュール内容は何ですか?
    :

聞き出したい項目と、その項目を尋ねる質問は、次のように呼ばれます。

・スロット : ユーザーから聞き出したい項目
・プロンプト : 聞き出したい項目をユーザーに尋ねる質問

4. 人工無能の応答の種類

人工無能の応答の種類は、次のとおりです。

◎ Eliza型
聞き役として相づちや会話の要約をする人工無能です。

・傾聴重視で、聞き役に徹し、意見や反論をしない。
・積極的に内容をより深める質問をする。
・ユーザーの話を要約して返す。
・ユーザーの悩みから話題がそれすぎないように誘導。

・Eliza

◎ 辞書型
登録された単語とそれに対する応答をする人工無能です。

・単語と返答のペアからなる辞書を用意し、ユーザー入力が辞書の単語に一致したらその返答を返す。
・一致する単語がない場合、ユーザー入力からランダムに単語を一つ選んで、それが何かユーザーに尋ねる。
・質問で得られた単語と返答のペアを辞書に加える。

・ゆいぼっと

◎ ログ型
会話ログを利用して文脈に近しい応答をする人工無能です。

・一人称・二人称をタグに置き換えた会話ログを用意。
・ユーザー入力に最も近い文のある行を検索。
・その次の行を返答とし、一人称・二人称を現行の会話に合わせて返す。

・ロイディ

◎ 選択肢型
決められたシナリオによって選択式で会話をする人工無能です。

・言語能力は皆無で、選択式で会話が進む。
・キャラクター、ストーリー重視。
・柔軟性、即興性は低い。

・偽春菜

5. 参考


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?