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9月度研修「非常呼集訓練・ロープワーク」

9月4日の日曜日の朝9時。
届いたメールには、こう書いてありました。

「日赤県支部から新潟市分団に災害救護ボランティアの要請がありました。
対応可能な分団員は救急法講習教本、三角巾、ロープ(お持ちの方)、タオルを持参の上、速やかに「ゆいぽーと4階・談話室2」に集合してください。なお、家を出る際に必ず体温を測定し、マスクを着用してください」

今日は年に一回の「非常呼集訓練」の日。
災害等が発生した際に速やかに集結し、支部の災害救護活動を支援できるように毎年行っているもので、今年も電話やメールで連絡を受けた分団員の方々が集合場所の「新潟市芸術創造村・国際青少年センターゆいぽーと」の4階、談話室に続々と集まってきます。
この日は分団員12名が集結しました。

でも、集合場所に集まって、それで終わりではありません。
おおよそ集合出来た時点で毎年様々な研修を行っていますが、今年は10時から12時までロープワークを行いました。
ロープワークと言うと馴染みがないかもしれませんが、要はロープの結び方で、知っておくと様々な場所でいろんな用途で応用が利いて使える、とても便利なものです。今日の講師は元消防士で分団員の、佐藤功二さんが担当しました。


もやい結び

最初は基本的な結び方から。最初は「もやい結び」です。
「もやい」とは何ぞや?と思われる方も多いと思いますが、この結び方は本来は船をつなぎとめるための結び方です。
船を係留杭(けいりゅうくい)などにつなぐことを「舫う(もやう)」といいます。で、舫うための結び方なので「もやい結び」と言います。
もちろん、船を繋ぐ訳ですから簡単に解けては困りますし、素早く結ぶことも可能です。また、ロープに荷重がかかった後でも、解こうと思えば解けやすい、万能の結び方がこの「もやい結び」です。


巻き結び

次は巻結びです。立ち木や杭などにロープを固定するための、基本的な結び方です。これも元々は船員さんの間で使われてきた結び方です。
急斜面の崖を降りる時に、この巻結びで立ち木に結びつけて、自分の身体はもやい結びで結んで降りていくとか、物にロープを結びつける場合によく使う、正に万能の結び方でもあります。
そこで、この巻結びを使って応急担架を作ってみました。


巻結びで応急担架の骨組みが完成!

竹棒二本を巻結びで結んでいくと、こんな担架が出来上がりました。
このまま使うと担架に乗った人の背中が痛いので、毛布や座布団を2枚置き、その上に人を寝かせて運ぶことになりますが、それでも何もない災害時などには、非常に役立つと言えるでしょう。


今回の研修はロープワークでした。集まった分団員の中には自前でロープを準備されている方もいますが、もちろん分団でもロープは備えてありますので、ロープをお持ちでない方も気軽に参加することができます。
また、結び方も決して難しいものではありませんので、次回も多くの分団員の方々の参加をお待ちしています。


災害が頻発する日本。つい最近も新潟県では村上市や関川村と言った新潟県北部地方で、大規模な水害や土砂災害が発生しました。
万が一の病気やケガに備えるためにも、災害時に備えるためにも、赤十字救急法の講習を受講してみませんか?。


また、新潟市分団では常時、団員の募集を行っています。入団条件は一つだけ。「赤十字救急法救急員資格取得者」です。こちらも入団をお待ちしております。


講習についてのお問い合わせは、お住まいの都道府県の日本赤十字社各支部のWEBをご覧ください。(N)