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2024年8月 新潟市分団研修「骨折の手当」

日 時:2024年8月22日(木) 19:00~21:00
場 所:日本赤十字社新潟県支部 1F ボランティアルーム
参加者:6名

毎月、いろいろとお題を決めて研修を行っている新潟市分団の研修。
今回の研修のお題は「骨折の手当」。
夏の疲れも出てきているのか、今回は参加人数が6名と少な目ですが、そんな中でも参加された方々に実りある研修にしたいものです。
今回の「骨折の手当」の研修は、普段の講習で行う内容の手当ではなく、教本には記載されているものの、講習では行わない内容のものです。
さぁ、それではいってみましょう!


上腕部の骨折の手当

救急法教本15版 日本赤十字社 2023.8 P87 より抜粋

まずは上腕部の骨折です。副子を上腕部に当てて、このように三角巾の包帯を巻いて手当していくわけですが、イラストで見るだけでは、なかなか理解できません。それならやってみましょう!というのが今回の目的です。


手当の実技をデモするS委員長。

ということで、実際にやってみます。傷病者発見当初の腕の支え方、副子を当てる角度、副子を当てた後の腕の支え方、包帯にした三角巾の巻き方などを教本を見つつ、いかに動揺が少ないかなどを考えながら、手当していきます。


肘関節周辺の骨折の手当

救急法教本15版 日本赤十字社 2023.8 P87 より抜粋

続いては、肘関節周辺の骨折の手当です。肘関節周辺ですから、なかなか固定が難しいですね。ちなみに骨折時に曲がったままの時は、無理に伸ばしたりせず、そのままの状態で固定します。今回は上記の図の受傷と仮定して、手当の実技を進めていきます。三角巾に表示されている赤字の番号は、固定する順番を表しています。


これはこうした方が…などと工夫を重ねながら手当を進めていくS委員長

肘関節周辺ということで、受傷部を副子で固定し、それを更に傷病者の身体に固定することで肘関節付近の動揺を防ぎ、搬送を容易にします。受傷部に副子を当てて固定するのはいいのですが、問題は傷病者の身体の下に通す、受傷した腕を身体に固定するための三角巾の帯の通し方。先に通すか、傷病者の左から通すか右から通すか、その際に動揺はしないかなどを話し合いながら手当を進めていきます。


大腿部の骨折の手当

救急法教本15版 日本赤十字社 2023.8 P88 より抜粋

次は大腿部の骨折の手当。脇の下から足先までの最長の副子で受傷部と身体を固定する、大がかりな骨折の手当です。使用する三角巾の包帯は実に6本、それらを身体の下に通すのにどこを通すかなどと、話し合いつつ工夫を重ねながらモデル役のS分団員に手当を進めます。

手順を検討しながら手当を進めていきます。
この4人はすべて救急法指導員。こうして日々の講習や救護活動に備えています。

実際に手当を行っているS委員長、H指導員、S.T指導員、M指導員(撮影して、この記事を書いているNも救急法指導員です)。撮影しているとき以外はN指導員も手当をしているので、実際には指導員5人がかりで手当を行っています。


新潟市分団では、様々な研修を常日頃から行っています。
救急車の到着時間が年々遅くなっている中、日常の応急手当や災害時でも、人間の命と健康を守り苦痛を軽減すること。これを、私たち一般市民でも可能にする救急法に挑戦されてみてはいかがでしょう?。

万が一の時の一次救命処置、急病やケガ、災害時に役立つ救急法。
新潟県赤十字安全奉仕団新潟市分団では毎年春と秋の2回、養成講習を開催しています。また、新潟県内の各地でも、それぞれの地域の分団が救急法等の講習を開催しています。
受講を希望される方は、日本赤十字社新潟県支部のWEBを御覧ください。
また、新潟県外にお住まいの方も、それぞれの都道府県市区町村で、救急法等の講習を絶賛開催中です。詳しくはお住まいの都道府県の日本赤十字社、各支部のWEBをご覧いただくか、お問い合わせください。

こういった応急手当を受講すること、それは少し勇気が必要になることですが、非常時にはそれがきっと、周りの人たちへの大きな力と助けになるはずです。皆様の受講をお待ちしています!。(N)