ウクライナ紛争フェイク記事に騙されないために

米国在住の西森マリーさんが、昨今の虚偽報道について、いかに注意すべきか語られている。

彼女も報道にかかわる仕事をしていて虚偽報道を作る側にいたこともあり、その内情を告白している。

以下、引用する。

 私は大昔、複数のテレビ局で海外情報番組のリポーターやコーディネイターや、要人の海外視察のつきそいなどを仕事をしていました。当時、体験したことの中から、ウクライナのフェイク・ニュースを見破るために役立つであろう”やらせのセッティング”を思い出すままにいくつかご紹介します。

+畑で働く人々に普段は着ないカラフルな服を着てもらった。
+1ヶ月も前からお膳立てをしていた結婚式の取材を、あたかも偶然結婚式に遭遇したように伝えた。
+リポーターがたまたま街で出逢った人が非常に親切な人で、リポーターを家に招いて夕食をごちそうしてくれた、というのは大嘘で、この人は現地のコーディネイターの知り合いで、ごちそう代などはテレビ局が支払った。
+オランダのチューリップ栽培者の取材で、彼の畑から100キロ以上離れている風車が見える場所で風車をバックにインタビューをして、あたかもオランダには至る所に風車があるように見せかけた。
+オランダの小さな美術館の取材で、アンネ・フランク記念館の前に並んでいる人々の行列を撮影し、つぎはぎの編集で、この美術館が行列ができる美術館のように見せた。
+要人が視察した小学校は、要人が訪れる教室だけ壁のペンキを塗り替え、それまで誰も見たことがなかった真新しいホワイトボードや教壇を設置した。要人が訪問したクラスは、その時だけ英語ができる子どものみを集めていた。要人に花を渡したのは、その小学校に通っていない政府関係者の娘だった。要人は、援助金が役立ってることを確信して帰国した。

 もう時効だとは思いますが、フェイク・ニュースの仲間だった自分の愚行を深く反省しております!
 ただし、ユリ・ゲラーの超能力は、スプーン曲げも、テレパシーも全て本物で、やらせではりません!

以上、引用おわり。


西森マリーさんは、日本人に多いフェイク戦場記者についても若干の注意を述べています。

以下、引用。

 次に、戦場での現地リポートの舞台裏に関して、シープルの皆様にお知らせします。

 大手報道機関のリポーターが戦場を訪れる場合は、報道機関が所属する国、またはその国が支援する国の軍隊に守られて取材を行います。いわゆるembedded reporter従軍記者です。軍に従う記者なのですから、軍に逆らうことを伝えるはずがありません。

 私が知る限り、欧米の大手メディアがウクライナに送り込んだ特派員でロシア語やウクライナ語ができる人は一人もいません。現地語ができない人に独自の取材ができるわけがありません。

”特派員”は、ウクライナ側の広報官がお膳立てをした場所で、ウクライナ側の広報官が仕込んだ”目撃者”にインタビューをして、ウクライナ側のプロパガンダを伝えているだけでしょう。万一、親ロシアの人にインタビューしたとしても、ウクライナ側の通訳が、真の証言を握りつぶすために、即座にインタビューを中断するでしょう。

以上、引用おわり。


出所

[3385]ウクライナに関するフェイク・ニュースを見破るために

投稿者:西森マリー

投稿日:2022-04-20 06:45:06