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8 スペイン巡礼7日目 - ログローニョからナヘラへ

昨日あたりからちょっと困っている。あまりに記憶が不確かなせいでまとまった巡礼記を書くのが大変だから。

理由は、

・自分の旅のノートとか写真が何も残っていない

・残っているのは巡礼者証明書(クレデンシャル)のみ

・17年前のことでほとんど記憶喪失

・実はカミーノ・フランシスを2回巡礼して2005年と2007年の記憶がごっちゃになっている

・まだ手元にある巡礼者証明書の巡礼宿のスタンプを手がかりにグーグルなどでネット検索するも記憶を呼び起こすほどの情報が入手できない。

そこで今後は、2回の巡礼を峻別せず、また歩いた町々と結びつけられないが記憶に深く残っているエピソードや考えをこの巡礼記で取り上げてはどうか、と考えている。

どうなることやら💦

さて、巡礼7日目。

ログローニョからナヘラまで歩いた。距離は28キロとある。これだとゆっくり休みながら歩いてもかかる時間は、7時間〜8時間ぐらいだろう。

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ナヘラ市には公営の巡礼宿がある。これは町役場が運営しているそうだ。友の会と協力しているかもしれない。

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ネットで見つけた案内にはこうあった。

・2004年にオープンしたナヘラの巡礼宿は、町の歴史的中心部に隣接し、ナヘリラ川のほとりに位置している。

・ナヘラは、サンティアゴ・デ・コンポステーラへの巡礼路の一部であると同時に、カスティーリャ王とナバラ王のパンテオンであった重要な修道院があったことで、歴史に名を残す町である。

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確かに平家でまだ小綺麗な巡礼宿だった。

1回目か2回目か忘れたが、オランダから来たというチームとすれ違った。他の巡礼者も入れて共同炊事をして食事をしたんじゃなかったっけ?

食後、みんなで飲みに行くとか言っていたが、ぼくは日頃も野鳥みたいな生活をしていて外で行動するのは日の出から日の入りまでなので断った。

こんな調子なので他国の巡礼者との交流も少なくますます記憶は曖昧なのだろう。

ネットから3枚この宿の風景を拝借する。靴箱、二段ベッド、洗濯物干し場。公営の巡礼宿の定番の光景だ。それっとバックパックにも触れておきたい。

① 靴箱

靴は命。登山靴のような靴底やシエルがゴツくて重たいタイプより、ミッドソールで、ゴアテックス仕様、OrthliteやNew  Balanceの反発力の高い靴敷、の軽い少し大きめの<トレッキングシューズ>がおすすめだ。春先ならちょっと厚手の靴下でフィット感を調整するのが良い。できれば巡礼をはじめる数ヶ月前にトレッキングシューズを買って、足を慣れさせるのが理想。日本にいる間なら靴の大きさ、優秀な靴敷、厚さの違ったソックスなど、ベストな靴環境の選定、調整ができる。前の回に書いたように行きあたりばったりなぼくは靴をおざなりにして道中酷い目にあった。

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② 二段ベッド

まるで学校の強化合宿のようだ。スリーピングバッグをシーツがわりに寝床とする。やはり窓際とか壁際で他人が隣に来ない方がちょっと楽。ゴジラのようなイビキをかく人もいるので、耳栓は必帯だ。自分でベッドを選べる宿もあれば、宿の管理人(オスピタレーロ)が指定する場合もある。日によって違う状況を柔軟に受け入れられると過ごしやすい。

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③ 洗濯物干し場

日本人の巡礼者の日記を読むと、最近はどこも洗濯機と乾燥機が付いているようだ。ぼくが巡礼を始めた2005年4月末はまだ巡礼者は少なかった。それでも自分のまわりにはざっと50人から100人ぐらいの巡礼者が歩いていると察した。みんな午後2時、3時ごろにはその日の巡礼を打ち切ってどこかの巡礼宿にチェックインする人が多い。公営は早いものがち。洗濯場も遅ければ遅いほど混んでくるし、晴れていてもお日様の下で乾燥させる時間は少なくなる。

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④ バックパック

これも巡礼には大きな存在。数百キロの道のりを重いバックパックを背負って歩くのは大変。いかに少ない荷物で不便を感じずに生活するかは足の負担を減らす意味でもとても大事だ。どれだけ日頃使っているものを巡礼の前に断捨離できるか。執着を断ち切れるかだ。ぼくは2回目の巡礼では英カリマー製の30Lのバックパックを使った。上下に2つの収納部があって、下の収納部にスリーピングパックを入れておける。これだと巡礼宿について、スリーピングバックだけを取り出せるので便利だ。ただ収納できるものは最低限。途中で買う食糧などは別に小さなトートバックに入れるなどの工夫がいる。ぼくは、短い丈のバッグを使ったがそれも幸いした。腰にバック下部が当たらず、歩きやすいのだ。また、2つの収納部に盗難防止用の錠を付けられるようになっていた。丸ごと持っていかれるアウトだが、不届き者にバッグの中に手を突っ込まれないタイプなので重宝した。これも巡礼をはじめる前であれば、自宅でどれを持っていくか、どれを持っていかないか十分計画を練られる。そして巡礼中に不便であると思うなら買い足せば良い。

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つづく