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「君にやわらぎ」楽曲解説 -歌詞篇-

僕がプロデュースしてる佐渡のユニット「婦人倶楽部」が6thシングル「君にやわらぎ」をリリースしました。


佐渡の三大観光のトキ、たらい舟と並ぶ金山をモチーフとした楽曲。金山って結構暗いイメージがあったんですけど、最近は若い人の観光も増えて大分印象が変わってきました。ということで、人口が減り続けてる佐渡がもっと潤ってほしい〜という願いを込めて作った「君にやわらぎ」の楽曲解説をしていきます。

【楽曲解説 -歌詞篇-】

今回はやはり歌詞にこだわりがありまして。というより、事前知識がないとちょっと意味が通らない事柄がいくつもあるので、言葉の背景がわかるともっと楽しく聴けるかなと。

・やわらぎ
まずはタイトルにも入ってる「やわらぎ」って何?ってことですよね。
「やわらぎ」は、金山の麓、相川町にある大山祇(おおやまずみ)神社の神前で奉納される、鉱山特有の神事芸能です。

やわらぎには
①固い鉱石がやわらぐように
②山の神様の心がやわらぐように
という2つの願いが込められているといわれています。
(引用元:佐渡金山)

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少し風変わりなお面をつけて奉納してますね。

・広重だって題材に
曲の冒頭からエッジの効いた歌詞ですね、、、広重といえばもちろん江戸の浮世絵師、歌川広重のことです。金山を題材にした作品を残しています。
六十余州名所図会《佐渡 金やま》

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・奉行所の影響
佐渡は金脈の発見により江戸の直轄地となり、1601年に佐渡奉行が設置されました。幕府の役人が住む場所になるので、立派な奉行所が建てられ、金山の周りに人が集まるようになりました。(引用元:佐渡観光ナビ)

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・選鉱場
奉行所の向かいにあるのが、北沢浮遊選鉱場です。ここは昭和初期までは金銀の原鉱を処理する大規模な施設でしたが、今はその遺構がラピュタみたい!ということで人気の観光スポットとなっています。アー写の背景もこちらですが、普通ピクニックはしません。写真はSakiさん。

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・割戸
山がV字にぱっかり割れた物見遊山に最適なスポット、道遊の割戸。金山の露天堀跡です。ジャケットに描かれています。イラストは伊野孝行さん

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・馴染みの愚痴
これは「渚のラプソディー」でも使ったネタですが、金山の宗太夫坑にいる坑夫の人形が喋ってる「早く外に出て酒を飲みてぇ。馴染みの女にも会いてぇなぁ。」というセリフのことです。実際聞くとかなり憂いのあるナレーションです。

・王様のスーパーで変な魚ゲットして
庶民の味方!婦人のツイッターでも頻出の佐渡の生鮮食品を扱うスーパー「キング」のことです。金山のある相川のキングは仕入れが他と違う?のか、いつも変わった魚を仕入れていて、しかも激安なので、北部に行く時は帰りによく寄ってました。下記、昔移住時に相川キングで買ったシイラ、100円。

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・お祭り
金山のある相川町には「相川祭り」という相川総鎮守善知鳥(うとう)神社の例祭があって、そこでは提灯行列が街を練り歩く印象的な風景が見れます。また、笠を深く被った女性達がおどりを踊って、夜で顔が見えない中で男性が女性を連れ出す、という昔の恋愛の形があったそうです。(伝聞なので本当かどうかは、、、)詳しくはこちら

・たがね
岩を掘るための工具。

・ムカデの衣装
やわらぎ神事の時に奉納者が大きくムカデの描かれたむしろの裃を着ます。このデザインは山を掘り進めた鉱脈がムカデに似ているところからきており、鉱夫の間ではムカデは神さまとして崇められていたそうです。詳しくはこちら

以上、前知識がないと全然わかんないけど、知るとめちゃくちゃ金山に行きたくなる歌詞解説でした。

やわらぎのお面を模した手ぬぐいと相川祭りの提灯をイメージした歌詞カードを限定アイテムとして作りましたので、ぜひ楽曲と一緒に楽しんでください〜!!婦人直売所はこちら

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