ガイ・カワサキさんが #Pubcon2019 で語ったKeynote講演「Lessons from Silicon Valley」の内容を書き起こし
世界最大のSEOイベント、Pubconに来ています。ここではPubconで語られた講座内容を書き起こしつつ日本語に翻訳する形で記事にしています。日本人参加者はかなり少ないようなので、日本語で閲覧できる記事としては、最新情報と言い切っても過言ではないでしょう。
ウェブ解析士協会の江尻代表のお陰で参加できたので、改めて感謝させていただきます。では、見ていきましょう。
ガイ・カワサキさんは、Apple、Nike、ガートナー、アウディ、Google、マイクロソフトなどのマーケティングをやっていたマーケターであり、CanvaのChief Evangelistでもあります。メルセデスベンツのブランドアンバサダーでもあり、HaaS School of Businessのエグゼクティブフェローでもあります。イノベーションやソーシャルメディア・アントレプレナーシップについての講演でも有名です。
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数年前、Wise Guyという本を出版しました。私は現在65才です。今日、お話したいのは、負け試合を打破する、ということです。私は日系アメリカ人なのですが、家族は日本の広島からハワイに移り住みました。これはもともとは負け試合があったからです。しかし、そこからどうやったらその状況を打破することが出来るのか、というのが今回の話です。
教育を受けるというのが重要なポイントです。KALIHI エレメンタリースクールというところがあります。そこに1人の先生がいました。その先生が私の潜在的な能力を引き出してくれました。昔は貧乏だったのに、幸せなだけな子供だったのです。
スティーブジョブス・ビルゲイツ・イーロンマスクなど多くの起業家がいますが、起業家のみならず、一人の先生が人の人生を変えることは十分あるのです。
これが昔先生にもらったフィードバックです。残念なことが書いてありますね。英語能力が低かったのです。
ある時、今まで会った中で一番最高の英語の先生に会いました。最高の先生とは一番厳しい先生でもあります。スティーブ・ジョブスが一番厳しい先生であり、最高の起業家であるようにね。
どんな形でもあなたがやる気が出るようなやり方を見つけよう
日系アメリカ人はとてもマイノリティーでした。スタンフォード大学に行った時ももちろんそうでした。最初、大学に行った時、なんて素晴らしい場所なんだ、と思いました。ボーチというクラスメイトにも会いました。家族はアリゾナに住んでいる人です。そして、クリスマスかサンクスギビングに彼の家に行きました。彼はアリゾナのゴルフコースの中に住んでいたのです。彼はロールスロイスに乗り回していました。彼の母がドライブに誘われました。「勉強して頑張ってこういう車を買いなよ」といわれました。私は世界を変えたかったというより、車を変えたくなりました。
(会場爆笑)
そして、ある出会いがありました。
ジャッキーチェンと会ったのです。彼はSクラスに乗っていて、最高に格好よく、可愛い女性を連れていました。その女性が「あなたはGUY KAWASAKIですか?」と聞いてきたのです。びっくりですよね。
自分ができることをやろう
どんな風にして、自分がやるかは自由なんです。
これは初期のマッキントッシュです。専門がコンピューターサイエンスだったわけでもないです。入りやすかった心理学が専門でした。では、なぜアップルに入れたのか。カレッジ時代の人脈によるものです。彼から連絡があり、採用したいと言われたのです。どこから人の人生が変わるかわからないものです。
スティーブ・ジョブスは礼儀正しい?礼儀正しくない?そのどちらでもないのです。ある時、スタッフを見つけてスティーブは「なぜ、この人はここで働いているんだ、彼は誰なんだ」と聞いたりするほど破天荒でした。
でも、スティーブのように高いモチベーションを持っている人の生き方を見ることは非常に有益なんです。本当に最高の時間でした。
その後、こんな方と会ったりもしました。アップルのエバンジェリストですね。
問題ばかり見るな
この家はサンフランシスコにあります。花がとても綺麗です。
ある時、近所の人に聞かれました。花を管理する仕事をしているの、と。日系アメリカ人なので、そう見られたのでしょう。スタンフォード大学からアップルにいき、6冊の本を書いているとは思われなかったのです。
でも、それは仕方ないのです。問題ばかり見ても仕方ないのです。怒りではなく、ユーモアで対応しましょう。
Grind it out!
私はそもそも仕事するのが大好きです。週90時間働いていました。スティーブが言ってました。「私たちはPCを出荷しているのではない。世界のPCの文化を保っているんだ」、と。
友達を覚えておけ
アップルの友人のマークの話です。彼はインターンで入っていました。あだ名はドアボーイだったんです。しかし、彼は男でした。その後、セールスフォースを創業したのはよくご存知なことです。
黄金に触れよ
アップル、Canvaもそうですが、良いニュースを持ってくるのが重要です。クリエイティブで生産的なことは非常に重要なのです。GUY's Golden touchというものがあります。GUYが触るものは毎回ゴールドなのだ、ということですね。とても良いもの・素敵なものに触れるのです。
Canvaはオンラインでデザインが作れます。ツイートした時に、彼らが招待してくれました。
「この事業は好きか?」
「はい。」
「手伝おうか」
「ぜひ」
この会話でCanvaをやることになりました。Canvaは既にユニコーンになっています。
学習を続けよ
サーフィンを最近はじめました。
実は勉強は学校だけでやるものではありません。学校の外でもあるのです。年齢のことを言う人がいるかもしれませんが、今が人生で一番若いのです。これ、めっちゃ難しいのですが、学ぶことができます。
欲しいものをやれ
ヴァージンアメリカのリチャードブランソンに、ヴァービンアメリカに乗りませんか、と言われたんです。でも、命より大事な資産はないから、と断りました。そうしたら、なんと膝をついて足を持ったんです。これには驚き、ヴァージンアメリカで飛ぶことにしました。
高く正しいところに行け
これは簡単な2象限です。左の下はとてもバカですね。何も価値がない。ユニークで価値が高いもの、を人々は求めてました。しかし、実用的なものは高く、価値が高いものは実用的ではありませんでした。価値が高くて実用的なものというのがなかったのです。
ある時、ドットコムバブルのときに、ペットドットコムが60以上できたこともありました。そういう状況の時思い出すべきなのはiPodなのです。これはユニークで価値が高いものでした。これは人生の鍵です。ユニークで価値が高いものというのは、従業員でも経営者でも重要なのです。
人生はユニークで価値が高くないといけません。どうもありがとうございました。
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