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小川卓さん「2020年のウェブ解析と施策はどうなっていくのか? ~ユーザー軸の解析進化と、改善のために取り組んでいくべきこと~ 」書き起こし

以下、書き起こしになります。

~ユーザー軸の解析進化と、改善のために取り組んでいくべきこと~
Google アナリティクスが登場したのは2005年。
このツールをきっかけに ウェブサイトの分析や改善は進化してきました。
あれから15年経ち、 今後我々はどのように分析をして改善を進めていけばよいのか。
DMAICの視点から、今後必要となる考え方や知識をお伝えします。

ウェブアナリストという仕事をしております。アマゾンで働き、事業会社の解析をした上で、ファベルのCAOに就任しました。

結論:ウェブ解析どうなるのか?

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データ設計の重要性が高まるでしょう。通訳の役割が高まるでしょう。 3つのトレンドについて話していきます。

ユーザー軸での分析

訪問ではなく、人が大事。セッションはあまり大事ではなく、ユーザー単位で見ていく必要がある。人単位で見ることが大事。ユーザー単位で見るためには、ユーザーエクスプローラー機能があります。何時何分にこのページを見た、というデータを見つけていくのが大事です。

おすすめはコンバージョンした人を見ることですね。どのタイミングで気が変わって、どのタイミングでコンバージョンしたか。そして、コンバージョンした後は、何をしているのか?その観点が重要です。実際にやる時はこんな風に作っていきます。

セッションのダメなところは、ユーザーの利用動向が訪問回数や検討状況によって変わってしまうことですね。そこで、セッションではなく、ユーザー単位で見ることが大事です。セッションって30分に1回切れるので、これもユーザ視点で考えると不自然ですよね。

GAのApp+Web版は要注目

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今後この形になっていくので注目した方がいいでしょう。デフォルトだとセッションという単位がないというのが面白いところですね。今後のトレンドを占うものになるでしょう。

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そこで、今後は平均滞在時間などを見る時もセッションではなく、ユーザーで見ましょう。App+web版のタグも入れてみると良いでしょう。

ITP/3rd Party クッキーの問題

・Safariは他のブラウザと違う挙動
・3rd Party Cookieによる影響は解析的
・プライバシーの影響で取得できる情報は減る
今はITPはSafariの場合、セッションの間隔が7日を超えると、新規扱いになります。影響出る指標は新規訪問率・新規率・訪問頻度、アトリビューションなど。

ITPのサイトへの影響を見たい時は、セグメントを切って分析しましょう。

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こんな形でセグメントを切りましょう。

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これをやるとこんな差異がありました。

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新規やリピートの箇所は影響があるということですね。そのため、セグメントは作っておきましょう。

Chromeプライバシー対策について

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Chromeについてはこのような形になっています。ウェブサイトの分析というところへの影響はほとんどありません。

取得できるデータが減っている。

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サービスプロバイダーについての情報も取れなくなり、ネットワークドメインも(not set)になりました。私の勘で言うと、次に取れなくなるのは地域系かなと思います。市区町村とかあたりですね。

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今後はカスタマージャーニーの分析などが自動的にできるようになります。遷移率が低い理由などもビジュアライズして示してくれるようになります。

Project Bon Voyageと言います。

カスタマージャーニーを自動でグルーピングし、課題を見つけつつ、解析してくれます。

また、“公開前”にPR動画がSNSでバズるかを予測する「Video Ad AI」なども出てきています。動画の最適化のために、15秒を押してサマライズすると、instagramに効く15秒の動画を作ってくれます。動画解析と動画作りが融合するわけです。

Project Clothes Swapと言うものもあります。

これは、リアルタイムに自分が洋服を着ている姿を自動で見せてくれると言うものです。自分にとっても便利だし、ショップ側も楽できます。

分析や施策が今後どんどん自動化されるでしょう。では、どう変化に対応しましょうか?

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設計力・仮説力・情報収集力・試作実行力・情報発信力の5つです。

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施策が自動化されても取っているデータに依存します。変なものを入れれば変なものが出ていくわけです。

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そのため、このようなスキルセットが必要でしょう。

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分析よりも仮説の力は非常に重要になりますね。分析する前に何を分析するか、考えるといったことがより重要になりますね。

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これがないとただデータを出力するだけのお仕事になってしまいますからね。

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分析やマーケティングやっている人は自分自身で施策をやることは少ないでしょう。そのため、実行させないといけません。お客様・上司に対して提案する力が重要です。

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コミュニケーションはより求められます。改善提案の中で、この中だったらどれがいいと思いますかと聞くとかが良いでしょうね。

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身につけるべき知識は何か?ツールの知識だけではなく、課題・事業構造も含めて知識ですね。それは社内なのか、社外なのか。情報発信はしているところに集まるので、しっかり情報発信しましょう。プリンが好きな人にはプリンの情報が集まるからですね。

転職したての時は、勝手にメール送っていたりしました。その後ランチにいったりしましたね。

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情報発信は営業活動なんですね。相談しやすくなるのが大事ですね。ブログや書籍などがすごい大事ですね。

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思いつきではなく、根拠を元に改善することはなくならない。ですが、スキルセットは変わっていくので、ツール依存型にはしないようにしましょう。データ設計をして、エンジニア・マーケター・アナリストの三位一体でやりましょう。

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対応するためには上の3つが大事です。

サポートされた費用は、また別のカンファレンス参加費などに当てようと思います。