8月26日
フジロックの補助金のことがツイッターで話題になっており、昨晩情報がまだはっきりしない段階でわたしもツイートをしてしまい、今朝になってまた別のことがわかって、きのうのツイートは消した。いつも気をつけているつもりだけど、きのうはなんだか先走ってしまった。反省している。フジロックについていろいろと発信している技術職の方からもメッセージをもらってしまうなど。ツイッターは本当に疲れる。そもそもわたしは向いていないのだ、ということをこの数年何度も思っている。し、ツイッターなんてそもそもただのツイッターでしかないのだから。そのことを忘れないように、そして自分は自分なりの付き合い方をすることを忘れないように、ということを今朝また確認している。それにしてもフジロックをめぐるあれこれについては、オープンな場できちんと考察される必要があると思う。そしてみんなできちんと考えて話し合って今後に繋げること、それがないのならなんのための開催だったのか、と個人的には思う。ただ「やっぱり音楽っていいよね」「フェスって最高だよね」みたいなことで終わらせてはいけない。
ずっと観たいと思っていた映画があり、きのうはもし気が向いたら出掛けようと前々から目星をつけていた。わたしは気分がころころ変わるので、自分のことをあまり信用していない。だから予定を立てることが得意でない。「この日はこれ」と決めておいても当日になってやっぱり行きたくない、と思うかもしれない、と思うから、そのときのための余白を取っておくようにしている。きのうもきっとやっぱり無理かなーと思ったりしていたのだけど、思いがけず気持ちがすーっと向いて、しかも時間に余裕を持って家を出ることが出来て「こんなこともあるのか」と自分に感心した。
はじめて立川の映画館に出かけた。高島屋の8階。観たかったのは『17歳の瞳に映る世界』。わざわざ出かけていくのだから何本か観たいなと思い、上映スケジュールと一週間ほど前から何度も睨めっこしていた。本当に調子が良ければ3本観たいと思っていたが、それはやっぱり欲張り過ぎ(昼前には家をでなくてはいけない計算で、気持ち以前にやることが終わらなかった)で、だから17歳〜の夕方前からの回と、それが終わった30分後にはじまる『ライトハウス』の夜の回のチケットをネットで買って出かけた。17歳〜はシャロン・ヴァン・エッテンが出演しているかと思えば、劇中音楽のコーラスがとても特徴的だなと思いながら観ていたら音楽はジュリア・ホルターだった。以前『ある少年の告白』という映画で見かけてなんて魅惑的なんだ!と衝撃を受けたテオドール・ペルランという役者さんも出ており、なんだかひどくツボを抑えられたような気分だった。映画自体もとてもタイトな造りでよかった。
それにしてもだけど、次に観たライトハウスがとんでもない映画だった。最近よく目にするA24による配給ということで、スリラーというこれまでほとんど観たことのないジャンルの映画だったけれど、時間もちょうどいいし試しに、くらいの気持ちで観てみればもうしっかり食らってしまった。狂気も狂気、観ている最中はこの映画を観たことを後悔するほど怖くなって途中で席を立つことさえ考えるほどだったけれど、終わってみれば自分の中に残ったのはそれをも凌駕する圧倒的な美しさだった。素晴らしい作品だった。感服いたしました。たいそう満足して家に帰り、少しだけ飲みながらしばらく本を読み、ベッドに入った。どんな類のものであれ、良いものに触れると無条件に元気が出るのだということを改めて実感した。それにしてもすごい作品だった。衝撃度でいえば近年観た中でというか、これまでに観た中で一番かもしれない。
引き続き言葉について考えている。なんのためにあるいは誰のために言葉にするのか。誰に向けて言葉にするのか。なにを言葉にするのか。言葉にできないのはなぜなのか。終わりがなさ過ぎて泥地にずるずると足を取られるよう。
考えなくてはいけないことはたくさんある。いくらでもある。
自分なりの立ち向かい方あるいは向き合い方を、それが一生流動するものであっても、もっとちゃんと見つけないといけない。
きのう乗ったの行き帰りの電車は不安になるほど空いていた。
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