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開業10年の「大手町の森」。生物多様性、CO2削減、そしてもう一つの効果

もはやどのビルが日本一高いのか分からない。高層ビルの建設が相次ぎ、そう思っている人も多いのではないでしょうか。

でも、もう大丈夫。11月になったら「麻布台ヒルズ」内の森JPタワーが日本一、と答えましょう。緑豊かな空間をうたい、ヘザウィック・スタジオが手掛ける麻布台ヒルズの注目度は、今週水曜日に公開したこの記事がよく読まれていることからもうかがえます。

緑の空間と言えば、同じく東京・大手町にある「大手町の森」をご存じでしょうか?
みずほ銀行などが入居する大手町タワーに隣接した、都市の森です。7月某日、特別に森の中に入れる機会があり、出かけてきました。

その日も猛暑日でしたが、一歩立ち入ると、涼しい……!高層ビルが立ち並ぶ中、たくさんの緑色が目に飛び込んできて錯覚したのかもしれないと思い、担当者に聞いてみると「敷地内の気温は周辺と比べて1.7℃平均気温が低下」しているとのこと。ビオトープも備えており、絶滅危惧種を含む植物や昆虫だけでなく渡り鳥も観測されているそうです。

敷地面積の3分の1を占める大きな森ができて、この8月で10年。生態ネットワークの形成やヒートアイランド現象の緩和などの効果が出てきていると言います。
とはいえ、都心の一等地に森を作ることへの経済効果について、今でも問われることがあるそうです。

都市開発を行うデベロッパーにとっても、もちろん数字で見える効果は大事。世界でリゾートホテルを手掛けるアマングループが、初めて都市型ホテルであるアマン東京をオープンすることになった、その決め手が「大手町の森」だったとのこと。これは大きな効果の一つと言えそうです。

(2023.8.17)

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