いつもの道具「レトロな硝子瓶」...地球生活の記録 Let it be
9月某日、久しぶりに豆乳ヨーグルトを作った。
僕の使っている冷蔵庫は、ワンルームでよく見かけるガス台とシンクの下に備え付けてあるもの。
ホテルの客室にもそういうのがあるけれど、要は冷凍室も無い小さな小さな冷蔵庫。
だから、中に入れられる容器のサイズは限られてくる。
高さのあるものはドアポケット以外には入らない。
ヨーグルトを作った時は、ダイソーで買ったちょっと可愛い硝子瓶に小分けして保存する。
冷蔵庫に比例して部屋もコンパクトなので、ヨーグルト作りに使っているのは、性能云々よりもスリムに収納出来る事が決め手となって購入した安価なヨーグルトメーカー。
それでも自分で作ると、不思議と市販のものより美味しく感じるのは、単なる気のせいかも知れないけれど、
この硝子瓶にいれると、更に美味しそうに見えるのが嬉しい。
そしてこの瓶、よく見ると昭和レトロな雰囲気の”模様硝子”なのである。
ころんとした形と柄入りの蓋。
何となく昭和40年代とかの家庭に置いてありそうなデザイン。
その辺りの時代の家具や雑貨類は、実用性よりも装飾に重きを置いているようなものが多い。
今では無駄だとして省かれてしまうそういった部分に、僕は妙に魅かれる。
(それ故”ガラス”という軽やかなカタカナよりも、”硝子”という趣のある文字を敢えて当てはめたいのだ。)
現代の日本では、無駄を省いたシンプルで実用的な道具や雑貨が多く出回るようになって久しい。
それはそれで、部屋や持ち物をスッキリと洗練されたイメージにまとめることが出来て良いのだけれど、
僕はついついそこから外れた規格外の物達と目が合ってしまうことが多いのだ。
このガラス瓶もそのうちの一つ。
中身を出す時には内壁が丸まっているので最後までキレイにすっきりとは取り出し難いし、
洗う時も丁寧に洗わないと、模様硝子の溝の部分にヨーグルトが残りやすかったりする。
当然シンプルな形の方が扱い易い。
それでも、そんなちょっとした”厄介”を楽しむ自分がいる。
この懐古趣味的な感覚は、地球生活を始めた幼い頃から変わらず持ち続けている。
当時から、大正ロマンのようないろいろに興味をそそられる子供だった。
幼い頃も今も、好きだとか美しいと感じるものが、一貫して変わらないのだ。
もし3歳の僕がダイソーに行ってこの硝子瓶を見かけたとしても、きっと間違いなく欲しがるだろう。
さすがにヨーグルトは作らないだろうけれど、
硝子瓶を陽にかざして眺めては模様部分の凸凹に触れてみたりして、きっとひとり静かに遊んでいると思うよ…🍀
nozomi hayakawa
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