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明確な目標がなくてもいい。足もとを固めながら導かれるように築くキャリアと15年目の挑戦 〈日本マクドナルド株式会社〉

流れに身を任せながらキャリアを描く。自身の選択で掴んだターニングポイント

マクドナルドのオフィスで15年のキャリアをもつ表さん。2008年に入社して以来、マーケティング本部、デリバリー推進室と経験し、2022年12月にテクノロジー本部へと異動した。新しい職務に携わるたびに価値観が広がり、キャリアアップ、タイトルアップを実現してきたが、意外にも「明確なキャリアプランを描いて達成していくタイプではない」という。そんな彼女が歩んできたキャリアの軌跡と見据える未来を紐解いていく。

アルバイト先がファーストキャリアに。消費者からのダイレクトな反応にやりがいを感じる日々

表さんは大学生の頃、マクドナルドでアルバイトとして働いていた。初心者でも受け入れてくれるという理由ではじめたアルバイトだったが、自分が関わっている仕事が身近な人たちの会話にも出てくるような、親しみを持ってもらえるブランドであることに喜びを感じるようになり、最終的に就職するに至ったという。

新卒で入社し、最初に配属されたのはマーケティング本部。「お客様に直接価値提供ができる仕事」にやりがいを感じながら、商品の企画・立案、新サービスのマーケティング、Twitterをはじめとするソーシャルメディアの運用など、様々な職責を担い11年間を過ごし、ナショナルマーケティング部のマネージャーにも就任した。

「マーケティング本部では”話題づくり”がテーマでした。特に思い出深いのが、デザートを来店目的の1つにしてもらうために、コンセプトを”スイーツ”に変えて取り組んだマーケティング施策です。キャラクターや他社とのコラボ商品を展開したり、とにかく話題にあがる取り組みに挑戦していました。」

その甲斐あって、”スイーツ”としての知名度は上がり、来店目的につながっていく過程を、店頭やTwitterから実感するようになったという。

「新商品を出すたびに、パッケージを工夫するなど、Twitterで取り上げてもらうための新しい話題作りを日々考えていました。期待したリアクションが返ってくると、すごく嬉しかったです。」

そう瞳を輝かせる。

部署異動で広がる価値観。お客様により高い満足感を提供するために

マーケティング本部で成果を収めてきた表さんの次なるステージは、2019年10月に新たに発足したデリバリー推進室だった。

「直接お客様にアプローチしていたところから、その対象がクルー(店舗スタッフ)へと変わりました。デリバリー推進室に異動して、これまで重要だと思っていたマーケティングをビジネスの一部と捉えられるようになったんです。」

ここで実感したのは、クルーの行動を変えるとお客様の行動も変わるということ。CMや新商品など、いくらマーケティング的にいいものを作っても、お客様が満足する体験をしなければ意味がない。根底にあった認識を改めたという。

当初はマーケティング担当として配属されたものの仕事が派生し、UberEATSや出前館など外部のデリバリー事業者の導入や管理を行ったほか、会社のデリバリーシステムを入れ替えるプロジェクトマネージャーとして新規サービスの導入にも携わる。この経験が、表さんの新たな挑戦欲を掻き立てることとなる。

「店舗が抱える問題点をハード面で解決できるのでは?と考えたんです。テクノロジーを駆使することによって、クルーの負担を減らし、本来人間にしかできない価値提供に専念できるようにしたい、と。」

表さんがテクノロジーに興味を持ったタイミングで、テクノロジー部門からも誘いの声がかかった。

夢やゴールがなくてもいい。日々の業務に向き合うことで見つけた次のキャリア

そして2022年12月1日付で、新たにテクノロジー本部への転属が決まった。テクノロジー本部は各店舗、消費者との接点、バックオフィスなど、一つひとつのシステムを管理し支える部署だ。今後はシステム担当者として、デリバリーや店舗のシステムを作りながらお客様、クルーの双方にアプローチしていく。

多様な職務に就くことでステップアップしてきた表さんだが、明確な目標があってここまで来たわけではないと話す。

「私は明確なキャリアプランを描いて達成していくタイプの人間ではないんです。日々の業務に積極的に向き合う中で、次のキャリアが自ずと見えてきたという感覚です。」

以前は、夢や昇級を目指してバリバリやっている人と比較して、やる気が足りないのではないか?と引け目を感じていたという。それが2年ほど前から、足元を固めていくことでキャリアアップしていくスタイルでいいと思うようになった。様々な職種を経験するたびに、価値観の幅が広がっていると語る表さん。これこそが彼女の働く軸だ。

多彩なキャリアを描くロールモデルを目指して。意思と挑戦を尊重する環境が「やりたい」を醸成する

なぜ表さんは自身の考えを受容できるようになったのか。そのきっかけはマクドナルドの働く環境にあるようだ。表さんが所属していたデリバリー推進室は新規事業だったことから、与えられた仕事をこなすだけでなく、思いついたことをやらせてもらえる部署だった。自分の専門領域を超えて、事業成長のために何をやったらいいか?をオープンに話すこともできた。

「”ちょっとの挑戦”ができるので、自分の殻を破りやすい環境でした。そこから、やりたいことがみえてくるんです。未経験での異動は、会社として勇気ある決断だったはず。でも、やりたいことに手を伸ばすチャンスをもらい、それがステップアップにつながりました。」

マクドナルドには、「こんなことがやりたい」を受け入れてくれるカルチャーがある。ポジションに限らず意見を言わせてくれる土壌もある。女性管理職も多く、性別や年齢もフラットな雰囲気が魅力だという。色々な働き方があり、価値観も人それぞれだ。

「仕事って、最初はなんだかよくわからないもの。でも、着実に進めば自ずと未来は開いていきます。私自身、キャリアアップは手が届く時になると声をかけてもらえました。この先も、気負わず自分のペースで進んで行きたいですね。」

オフィス内での人事異動はまだまだレアケース。自身がパイオニアとなって多彩なキャリアを描くロールモデルになりながら「社内の架け橋」になれたらと、熱い眼差しで話してくれた。

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