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回転ずしが回らないので自分が回りたい

半年ぶりくらいにスシローへ行った。すし屋に行ったら必ず最初にブリかハマチを注文することにしているので、活〆はまちを頼む。
安い。

この半年間もいろいろな回転ずし屋さんに行ったが、軒並み値上がりしていて100円寿司が100円寿司ではなくなっている。しかし他店と比較して、スシローは1段くらい安いような気がした。

値段のことはそれくらいにして、いわゆる100円寿司と言われる回転ずし屋で自分が初めて行ったのがスシローだったので、スシローにはなんとなくちょっとだけ深い思い入れがある。

安くてもそこそこ美味しいお寿司が食べられるということを、スシローの存在によって自分は学習できたといっても過言じゃない気がする。

しかしご存じのように、コロナのせいで多くの回転ずしが「実際には回転していない寿司」になってしまった。スシローも然りで、現在は自由に取って食べられるお寿司は回っていない。

そこは寂しいところだが、注文したお寿司がちゃんと回転レーンを流れてくるところにはなんとなく安心感を覚える。他店に多い高速で流れてくるあれにはいまだに少しびっくりしてしまうので。茶碗蒸しとか大丈夫かオイってなってしまう。

回転ずし屋のいいところは「おひとり様入店のハードルが低い」だけでなく「むしろおひとり様が粋に見える」ところじゃないかと思う。
いやもちろんどんな飲食店にだって1人で入店する権利はあるし、1人だから肩身が狭いものだとは思っていない。
しかし例えばガストやサイゼリヤ、びっくりドンキー等々に1人で入ったらどうだろう。周囲の家族連れやカップル客などとの対比がアレ過ぎて「1人の俺」を意識させられすぎやしないだろうか。無論そんなものは気にしないにこしたことはないけれど。

おひとり様前提のカウンター席がちゃんとある有難さよ。

1人だと何を頼んでも同行者に笑われたり突っ込まれたりしない所もいい。中トロばっかり5回連続で頼んだっていいのだ。頼んだすべての寿司が肉寿司だったとしても「邪道だ」と講釈を垂れ始める誰かはいないのだ。

そんなわけで自分の場合、パフェとか唐揚げとかおおよそ寿司と関係のないものを躊躇なく頼めるのも1人のときである。
この前なんかラーメン頼んじゃったもんね。美味しかったです。

しかし回っているお寿司が恋しくなるときだってある。そういうときは仕方がないので代わりに自分でその辺をぐるぐる回ってやろうかと思い立ったが、
「くら寿司に行けばいいんじゃん」
と気づいたので思いとどまることができた。
ありがとうくら寿司、私のためにレーンに寿司を回してくれて。

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