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【instagram】6月投稿 編集部に聞く「働きがいってなんだろう」に込めた想い。

投稿で伝えきれなかったメンバーの想いや、作成の裏話をお届けする、インスタグラムレポート。6月のテーマは「雇用・労働」でした。今月はNO YOUTH NO JAPANインスタ編集部の黒住奈生さん、瀧澤千花さんにインタビュー。6月投稿の裏側からNO YOUTH NO JAPANにかける熱い想いまでたくさん語って頂きました。
(インスタグラムはこちら→ noyouth_nojapan

インタビュアー:NO YOUTH NO JAPANメンバー 山本りの 藤野早那
インタビュイー:NO YOUTH NO JAPANインスタ編集部 黒住奈生 瀧澤千花

6月のテーマ「雇用・労働」に至る経緯とは・・・?

NO YOUTH NO JAPAN 山本(以下、山本):早速ですが、6月のテーマが「雇用・労働」になった経緯を教えてください。

インスタグラム編集部 黒住奈生さん(以下、黒住):2020年1月からは月ごとにテーマを決めていて、様々な社会問題に関するトピックを扱っています。「雇用・労働」もその一つです。

テーマを決めるときは、フォローしてくれている同世代がより興味を持ってくれるような内容を選ぶことを特に意識しています。

インスタグラム編集部 瀧澤千花さん(以下、瀧澤):6月は、まさに就活の時期だったので、普段、環境問題やジェンダー問題と違って社会問題としての盛り上がりが起きにくい「雇用・労働」をピックアップしました。

全ての人にとって身近な話題を提供したい!


NO YOUTH NO JAPAN 藤野(以下、藤野):6月のテーマは就活の時期に合わせたということでしたが、就活をしていない人に向けてはどのようなことを意識しましたか?

黒住:就活については、6月の全ポストのうち1つで扱いました。それ以外のポストは非正規雇用、年金といったことをテーマに、どんなU30にとっても関係のある話題となるように意識しました。

瀧澤: 投稿全体のテーマとして、わたしたちの身近な問題と働きがいをかけ合わせた「#〇〇 × 働きがい」としてテーマ付けをしました。個人の自己満足で完結しない、社会としての働きがいは何か、についてフォロワーさんに考えるきっかけを提供したいという想いから、社会、政治との関わり合いとしての「働きがい」に焦点を当てることにしたんです。

「働きがいって何だろう」という問いを大きく載せた投稿では、「働きがい」が個人にとっての働きがいなのか、社会・政治との関わり合いとしての働きがいなのか、という疑問からこの問いを立てました。投稿に入れた言葉は、Amazon で調べた自己啓発本の題名を参考にしながら選んだんですよ。

黒住:「働きがい」って調べると、検索結果に出てくるのは自己啓発本など、個人の働きがいに関するものがほとんどです。

だけど、「働く」っていうことは、社会や政治に絡んでいる部分が多い。なので、個人の焦点を当てるより、ちょっと違う視点で考えることの重要性をフォローしてくれている同世代に共有したいという気持ちで、投稿テーマを決めていきました。

このような、「働きがい」が個人にとってのものとばかり認識されていることに対するモヤモヤが、6月の投稿につながっています。

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「それな!」と共感してもらえるような投稿を!


藤野:フォロワーさんの興味関心を引くような文章は、どのように考えているのでしょうか?

瀧澤:とにかく分かりやすく、キャッチーな内容を目指しています。例えば6月投稿だと、日本の雇用の分布を伝えるために「もしも日本の国民が100人だったら」という表現をしました。これは、高校生のとき私が使っていた社会の教科書で使われていた表現だったんですが、日本の状況をより身近に理解できる捉え方だと感じて、投稿にしてみました。

黒住:キャッチコピーについては、「それな!」と共感してもらえるような言葉選びを意識しています。新聞の見出しのような事実を並べた文章ではなく、Twitterの一文でバズっているような共感を生む言葉を見つけることを目指しています。

フォロワーが政治について自ら考えられるような機会の提供


藤野:各投稿のキャプションを決めるに当たって心がけていることはありますか?

黒住:「こうあってほしい」という一人ひとりの姿勢を提示するか、社会や政治を一緒に考えようと提案するか、のどちらかの観点を大切にしています。

私たちの想いや考えを伝えるだけで終わらせないように、フォロワーさんが共感し、投稿を見たことをきっかけに自分でも考えてもらえるようなキャプション作りを目指しています。

瀧澤:基本的にキャプションのスタイルは統一するようにしています。でも、各投稿を担当してくれたメンバーが大事にした想いも積極的に取り入れているので、執筆者の個性が出るようなキャプションになっていると思います。

フォロワーに寄り添った言葉選び

山本:投稿が完成するまでの間で、一番苦労したことは何でしょうか?

黒住:ポスト作成の最終作業で、編集部メンバー4人のそれぞれの意見をまとめることが一番難しかったと思います。各ポストのキャッチコピーと内容で全員が納得できる「それな!」を引き出すことがなかなかできず、時間をかけて何度も練り直しました。

特に6月投稿に関しては、「雇用・労働」という、自分も含め学生でまだ働いていないU30世代には今すぐジブンゴトにできるとは言い切れないテーマであったり、年金や生活保護など今当事者でない人も多い内容を扱ったりしたので、どのように全体として興味をもってもらうかについて考えることが大変でした。

瀧澤:そうですね。逆にうまくいったなと思っていることは、6月最後の投稿で、投稿を3つ横一列つなげると一本のレールになるようなデザインを取り入れたことです。

3枚の投稿をつなげると一本の道が続いたような絵になるのですが、この道に分岐点を沢山つくったことがこだわりポイントです。レールに従うことを強要されがちな社会でも、キャリアのレールは色々あるし、自分でつくっていけるものだという、NO YOUTH NO JAPANとしてのスタンスを表現することができたと思います。

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黒住:また、「雇用・労働」というテーマを扱ううえで、現在の自分と立場の異なる方々のことも積極的に発信することを心がけていました。生活保護といった自分が今当事者ではないテーマの投稿においては、特にデザインや文章に無意識な先入観が反映されていないか、注意を払っていました。

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6月投稿の中で、お気に入りは?


山本:ここまでお二人の話を聞いてきて、「伝える」ということの難しさがよく分かりました。そのように情熱をかけて作ったインスタグラムの6月投稿の中で、お気に入りのポストはどれでしょうか。

瀧澤:やっぱり、一列でキャリアのレールを作ったポストがお気に入りですね。この3枚の投稿があることで、アカウントを見にきてくれたとき目が引きやすく、統一感のあるアカウントだなという印象づけができたと思います。

多くの人にNO YOUTH NO JAPANのインスタグラムを知ってもらうきっかけになった東京都知事選前にできたことはとても良かったなと思っています。3枚繋げたデザインは新たな試みだったので、「こんなこともできるんだ」という発見にもつながりました。

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黒住:私は「もしも日本の国民が100人だったら」というポストが特にお気に入りです。この投稿では、ビジュアルでデータをぱっと伝えられるよう、書く内容や色・吹き出しの位置などをみんなで相談し、時間をかけました。

ただ正確なデータや情報を伝える新聞とは違い、投稿のデザインを自由に考えられるインスタグラムだからこそ、現状をより分かりやすく発信できたと思います。

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編集部の活動を通じて実現したいこと

藤野:情熱を持ってインスタグラムの投稿をつくっているんですね。では、お二人がインスタグラム編集部の活動の中で実現したいことは何でしょうか?

瀧澤:まずは、フォロワー10万人を達成したいです。フォロワー数が増える分だけ、NO YOUTH NO JAPANの発信力が大きくなり、より多くの若者が政治に興味を持つようになってくれると期待しています。

そして、NO YOUTH NO JAPANを応援してくれている子たちに、「同じ想いを持つ人はこんなにいるんだ!」と勇気をもってもらえるんじゃないかなとも思っています。NO YOUTH NO JAPANの一番の武器がインスタグラムだと思っているので、責任を持って発信を続けたいです。

黒住:私は、社会や政治に対して 意見や不満があっても、SNSで発信するのは難しいと感じている人たちの想いを代弁をすることが、インスタグラム編集部ができることだと考えています。これは、より多くの人が政治に参加しやすくなる社会を目指すという、NO YOUTH NO JAPANとしての目標にもつながると思います。

若者が政治について自ら考える場=NO YOUTH NO JAPANのインスタグラムに

編集部の皆さんが「雇用・労働」という、身近でありながらも普段話題になることの少ないテーマに対して、フォロワーに自ら考える場を提供するために試行錯誤されていることが分かりました。

多くの人に「それな!」と思ってもらうために、様々な観点から文章やビジュアルの表現に創意工夫を凝らしていたんですね!


NO YOUTH NO JAPANのInstagramの投稿を続けるためのデザイナーさんへの依頼料と活動の運営経費にさせていただきます!