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散文日記「ハイハイと聞くと脳にブレーキがかかる」

・「最近までずっと勘違いしていたこと」って、30歳にもなったらさすがにもう無いだろうと思っていたら、あった。齢30歳まで生きてきて、今までずっと「ハイハイ歩き」のことを「ヨチヨチ歩き」だと思っていて、「ヨチヨチ歩き」のことを「ハイハイ歩き」だと思って生きてきたのだ。つまり、幼児が四つん這いになって歩く様を「ヨチヨチ」だと思っていて、ふらふらしながら立って歩く様を「ハイハイ」だと思っていたのだ。

・「ブーバ・キキ効果」というのを聞いたことがあるだろうか。2つの図形を見て、どっちがブーバでどっちがキキだと思うかを選ばせると、ほとんどの人が同じ回答をするというものだ。あれみたいなもので、僕は「ハイハイ」という音感が英語のHighを連想させ、「立って歩く」姿を連想してしまい「ハイハイっぽい」という理由だけで判断してしまったのかもしれない。もう間違えることはないが、脳内では未だに「えぇとハイハイのハイはHighじゃなくて四つん這いの這いだから…」と一瞬ブレーキがかかる。30年間定着した脳内システムを修正するのは安易ではない。ちなみに、エレベーターとエスカレーターも子どもの頃間違えてた。

・エスカレーターはエスカレーターなのに、それが平面になると「動く歩道」って、名前にもなり切れてない名前になってるのは何でだろう。動く歩道って、和室を「畳の部屋」って言ってるような感覚じゃないか。それならエスカレーターも「動く階段」と言ってやるべきだ。
正式名称があるのかWikipediaで調べてみた。

動く歩道(うごくほどう、英: moving walkwayなど)とは、踏み面が階段状にならない水平型エスカレーターの通称。オートウォーク、ムービングウォーク、トラベレーター、ムービングサイドウォーク(特に空港において)などとも呼ばれる。傾斜のあるものはオートスロープとも呼ばれている。
主として人間用の輸送機器で、水平またはスロープの形状になっている。ベルトコンベア方式のうち、スキー場の子供用ゲレンデなどで用いられるものは「マジックカーペット」と呼ばれ、ほかに「スノーエスカレーター」「ムービングベルト」「スノーウォーカー」などとも呼ばれる。
Wikipedia 動く歩道

呼称が多すぎる。

・実家に和室があるのだが、実家にいたときは和室といえば専ら「仏壇に線香をあげるための空間」で、それ以外にわざわざ和室に入る理由が無かった。でもいざ一人暮らしするとどうしてか和室が恋しくなる。やっぱり自分も日本人ということか。やっぱりたまには畳のにおいを嗅いでみたい。座布団を並べて横になってみたい。失って初めてその必要性に気付く。今住んでるアパートの近所に一回も入ったことないびっくりドンキーがあるのだが、あそこも無くなったら寂しくなるのだろうか。いつでも行けると思って安心してしまうのは愚かな考えなのかもしれない。

・びっくりドンキーっていう店名はどうやって付けたのだろう。たぶんホワイトボードに大量の候補が書いてあって、会議が夜中まで続いて完全に煮詰まった所で捻り出た名前な気がする。そうでなければ「びっくり」と「ドンキー」が融合することなんて有り得ない。コンセンサスとった関係者も疲れがピークに達していたに違いない。あとその勢いでメニューをデカい木の板にすることも決めたに違いない。

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