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鬱々とした時にこそ感性は冴える

先月から虚無と鬱の感情を抱えながら生きている。

理由は分からない。
去年から楽しみにしていたことを終えたあとのテンションの上がり下がりについていけなかったこと、自分の生活を誰かと比べてしまうこと、自分のあの時の言動に後悔してしまうこと、大学の必修単位を落として再履修が決まったこと、これから就活が始まるというのにどうしたら良いのか全くわからないこと、不安しかないこと、考えられることは沢山ある。
しかもメンタルから来たであろう体調不良もセットだ。
ただ漠然と何も感じなくて空っぽだな〜、消えたいな〜と思う機会が増えてしまった。

そんな時に自分の大好きなアーティストの曲や映画、本を読むと傷口に塩が染みるかのように、いつもより心に染み込んでくる。
そんな時、この人の事好きになれて幸せだなぁ、この作品に出会えて良かったなぁ、と感じることが幸せなのだ。

最近感じて良かったな、と思う幸せは、キャンプに行った時私が忘れ物をしてしまい1人だけ途中下車した時の出来事。
せっかくの楽しい時間なのに忘れ物をした私のせいでみんなに迷惑を掛けて不甲斐なさで泣いてしまった。楽しい場なのに泣いて困らせる、そんな自分が嫌で本当に苦しかった。

そんな時に出会った1つ目の幸せは、1人で山道を歩いて駅に向かっている時、リスがいたこと。
私はリスが大好きで、いつかどこかで野生のリスに会えたらいいな〜と思っていた。
それまで泣きそうになりながら歩いていたが(実際ほぼ泣いていた)、まさかの出会いに驚き涙も引っ込んだ。私は自分が忘れ物をしたことはこれのためだったのではと思った。とりあえず立ち止まって観察した。

2つ目は景色が綺麗だったことだ。急な坂を下っていくと目の前にきれいな海が見えた。その日は天気が悪かったのが残念だったが、林の中を抜けたあとに出てきた雄大なあの景色は写真のように自分の心に残っている。私しか知らないと思うとすこし優越感すら感じた。

3つ目、林の中、家がポツンと建っていて、その家の大きな窓辺の近くでゆったりと椅子に座るおじいさんと猫が見えたこと。絵本の中で見た光景だ!!と思った。それはまさに私の理想の老後の生活だったので、私もあんな生活いつか送るぞ!と勝手に元気をもらった。
そして最後にたどり着いた駅が雰囲気のある無人駅だったこと。電車は全然来なかったけどその駅で一人で電車を待っているのが楽しかった。

こんなに沢山の幸せに数時間で出会えて私は忘れ物をする運命だったのではないのか、と思った。忘れ物をして困らせた身で申し訳無いのだが…。
大好きな言葉に「この世に偶然はなく、全ては必然」という言葉がある。まさにこの時そう感じたのだった。

一度感情が下がるところまで下がってみると、些細なことに幸せを感じるようになる。
きっと元気な時には林をぬけながらもう疲れたー!しか感じられなかったと思う。
そう思うと私のこの人生にも望みがある、と救われたような気持ちになる。

こうやって感じられることが小さい幸せなんだろうな。
今後も涙を堪えながら、小さい幸せを見つけて大事にしていく人生を続けていくことになりそうだ。


曇り空が多めな私の心の中にあるビンに、幸せがいっぱいになって、いつか私の人生を照らしてくれますように。

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