神戸からのデジタルヘルスレポート #38 (Bubays/Zenyum/Health IQ/CareDox/Everdays)
『神戸からのデジタルヘルスレポート』は、神戸拠点のプロジェクト支援企業・Cobe Associeが提供する、海外のデジタルヘルススタートアップを紹介するマガジンシリーズです。
今回は第38回です!
元気にデジタルヘルススタートアップを紹介していきます:-)
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1. Bubays:栄養価が高く安全性の高いベビーフード提供
企業名:Bubays
URL:https://www.bubays.id/
設立年・所在地:2019年・インドネシア
直近ラウンド:Pre-Seed(2019年5月)
調達金額:$100K(Antler)
まずはインドネシアのフード系スタートアップを。Bubaysは注文したベビーフードを自宅に届けてくれるサービスです。
インドネシアでは、3歳未満の子供10人につき3人は栄養不足による発育不良の問題を抱えているといわれています。そんな問題を解決するためにリリースされたBubayでは、安全性の高いオーガニックな食材を使ったベビーフードが自宅までデリバリーされます。
栄養士、小児科医、シェフ、科学者による連携でつくられた同社のベビーフードは栄養価が高くかつ美味しくつくれれており顧客満足度も高いとのこと。美味しそうだ...!!
2. Zenyum:矯正マウスピース
企業名:Zenyum
URL:https://www.zenyum.com/sg-en/
設立年・所在地:2018年・シンガポール
直近ラウンド:Series A(2019年11月)
調達金額:$15.1M(FEBE Ventures, RTP Globalなど)
スタートアップの参入が続く歯科矯正領域、シンガポールでその領域に挑むのがZenyumです。
コスト圧縮の基本となっているのは3Dプリンターとオンラインコミュニケーションの活用。作成にあたってはまずアプリ上での質問に回答し、自らの口腔内の写真を共有します。その後近くの歯科医院を訪れ詳細な口腔内3Dスキャンと身体評価を行い、届いたシミュレーション結果に合意すると3週間後にマウスピースが届けられます。
マウスピース利用開始後のフォローアップは原則アプリ内で完結し、クリニックに訪問するのは最終評価の1回だけ。順調に矯正が進めば、ユーザーも司会側も負担の少ない素晴らしいサービスになりうるなと。
価格は2400SGドルで日本円で20万円弱。一般的な歯科矯正よりも手ごろな値段で、矯正中も普段と変わらず笑顔で過ごせるのは素晴らしいですね。
動画やWebサイトのトーンも顧客層を明確に意識したわかりやすいもので好印象。
3. Health IQ:ヘルスリテラシー向上アプリ
企業名:Health IQ
URL:https://www.healthiq.com/
設立年・所在地:2014年・サンフランシスコ
直近ラウンド:Series D(2019年4月)
調達金額:$136.5M(Hanwha Asset Management, Greenspring Associatesなど)
Health IQは、保険会社Health IQが提供するヘルスリテラシーを高めるためのクイズアプリです。「栄養」「運動」「医療」に関連するクイズが提供され、解凍を続けることで自然とヘルスケアリテラシーが向上していく仕掛け。
出題は基本写真付きで選択肢が4つ。回答するとその場で正誤が判定され、正解すればポイントが溜まっていきます。全ユーザーのうちのどれだけの人が正解したかも表示されるため、間違えるとけっこう悔しい。。
高いヘルスリテラシーを持つ群は低リテラシー群と比較して心疾患や糖尿病リスクと相関性があることが研究により報告されています。
医療者の方とお話していると「一般の人の医療リテラシーを高めたい!」とおっしゃる方が多いので、このようなサービスを参考に日本でも展開される方が出てきてもおかしくないですね。
4. CareDox:学校・家庭・自治体をつなぐ子供の健康記録サービス
企業名:CareDox
URL:https://caredox.com/
設立年・所在地:2010年・ニューヨーク
直近ラウンド:Series C(2019年2月)
調達金額:$54.1M(Prolog Ventures, Access Industriesなど)
CareDoxは、学校・家庭・自治体をつなぐ、子供の健康を記録し共有するサービスです。1人の子供の情報について、親が家庭から、学校付き保健師が学校から、自治体職員が保健所から一つのサービス内にデータを集約することで施設横断での情報共有・確認を可能にします。情報を閲覧・提供でき、それを共有できるサービスです。それをDigital Health Platformの名称で展開しています。
地域全体での連携がなされているため、1人の子供について幼稚園から高校まで一貫してフォローアップをすることができ、医療者間の連携負担も最初化されていてとてもいい感じ。日本の地域包括ケアの理想、これやん、という想い。
少し古いですが、Caredoxの紹介動画です。
個々人レベルでの情報共有もそうですが、自治体レベルの情報集約・分析(予防接種や慢性疾患、保険情報)も共有されているのが素晴らしいポイント。病院とのシステム連携もなされており、急性期疾患から慢性疾患まで幅広い疾患のカバーが可能。小児医療や健康管理を変える根本から変えるサービスだと思います。
2019年2月には、世界70か国以上の4,500万人の学生に使用されてる教育領域での大手プロバイダーであるPowerSchoolとの提携を発表しています。この連携によりPowerSchoolが実装されている米国学区で、児童・生徒はインフルエンザの予防接種がスムーズに受けれるようになります。
こういう事例、いつか丁寧にフォローしてみたいな...
5. Everdays:最愛の人の訃報を必要な人に知らせるアプリ
企業名:Everdays
URL:https://everdays.com/
設立年・所在地:2017年・バーミンガム
直近ラウンド:Series A(2019年1月)
調達金額:$17M(Gordy Oil Company, IZI Ventures)
Everdaysは、最愛の人や家族、友人がなくなったことを必要な人に知らせることができるサービス。無料のiOS/Androidアプリとして展開されています。
基本的な機能としては、亡くなった方の写真の共有や葬儀に関する案内を必要な人に届けることができるのに加え、葬儀場の検索やその後のフォローアップなどの葬儀計画立案にも活用できます。
悲しみに暮れている余裕がないときに色んな人に電話をかけて葬儀屋を探して...というのも手間ですし、それを削減することを中心にしながらも、写真共有やメッセージングなど故人を偲ぶコミュニティを築いていく感じも好みのサービス。出産や結婚周りのサービスはたくさんありますが、死や葬儀というシーンに対応したデジタルも必要ですよね。
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こんな感じで、第38回でした。
noteマガジンにもしてみたので、もしよかったらフォローしてください:-)
応援ありがとうございます!