要項集のお話

 要項集のお話をします。KALSの人もそうでない人も学士編入受ける人はとりあえず読んでみてください。書いてみたらこのnote意外と情報がまとまってないので読みにくいかも...すいません
 一応KALSの回し者ではないです。後述のテストバンクと模試は利用しましたが受講生ではないです。でも要項集はいいテキストだと思います。

1. 要項集is何???

 いきなり要項集ってなんだよって話です。編入試験を考えてブログとかあさっていると出てくる教材で、私も最初は何が何だかわかりませんでした。
 要講習とはずばり河合塾KALSの教材(テキスト)の1つです。通常こういった予備校のテキスト類はそれ単体で意味をなさないのですが、KALSの要項集はそれ単体で使うことができます
 入手はメルカリで購入することが多いかと...(法的にどうなのかはグレーな気がしますが)ちな、2021/01/15の段階ではちょっと値段がおかしいことになっているのでなんとも。相場はあえて言わないでおくのでDMなりほかの人に聞くなりしてください。

2. 要項習は学士編入試験のバイブル

 要項習は学士編入試験のバイブルです。間違いないです。(一応生命科学系の学生で参考書好きな私が言うのだから間違いないというのは過言ですが、)要項集ほどうまくまとめられた教科書、参考書はないです。
 なにがいいってまず細胞生物学、分子生物学、生化学、生理学、免疫学が要項集1冊にまとめられています。こんな教科書他には有りません。また、生命科学なので、いくらでも知識を深く記述できるのですが(例:細胞の分子生物学)、要項集は記述量が医学部学士編入試験の対策においてちょうどいい加減です。知識のレベルとしてまさに合致していると思います。そして最終的な文量がちょうどいいんですよ。後述しますが、要項集は通読するのにかなり向いています。一方でエッセンシャル細胞生物学などは通読するのは結構手間です。
 弱点として、図がないのでこれはほかのテキストを参考にするかネットで調べる必要があります。 

3. 生化学は神、生理学はなんとも...

 要項集の生化学(特に代謝分野)は正直神だと思いました。論理的か法則性を提示して、それにそった説明がなされるので、理解も暗記もしやすいです。こういう理解のしやすさというか本全体のintegrityがこの要項集にはあります。何度も読むと分かりますが、筆者が伝えたい、大事なことが伝わってきます。要項集では、生命現象の大きなルールというかそういうことが結構書かれているので(←私の文章力...)分野と分野のつながり、生命現象どうしのつながりが非常に理解しやすくなっています
 一方で、生理学分野は実際の試験では図がセットで出題されることが多い、またかなり深いところまで聞かれる可能性があるのでプラスアルファの対策がかなり必要かと思います。もともと苦手だなと思っている人にはあまり生理学分野はお勧めできないかなと思いました。
 細胞生物学とか分子生物学も普通に神ですよ。わかりやすし編入試験にfitしています。上記のように原理原則から説明していくタイプの本なので非常にわかりやすい。

4. 弱点はあるよ

 最新版の要項集はわかりませんが、私が使用した2017年度実施試験対応のものでは、以下の分野の記述が薄いと思います。これらは、ほかの本や論文(日本語総説論文が読みやすい)を読んで対策する必要があります。
①がん微小環境(がん免疫分野)
②リンパ節(リンパ節は結構編入試験の頻出分野です)
③組織図を出されるような問題(特に生理学)
④生活習慣病
⑤オートファジー(意外と編入試験で出ないけど...)

 また、オルニチン回路などあんまり要項集では詳しくやんないところなども実際の試験ではガンガン出るので細かいところの暗記も欠かせません(ぶっちゃけ穴埋め的に出題されたなら覚えてなくても合格はすると思います)。

 あと金沢大など分子生物学的手法のQ and A的な問題が出されるところでは、やったことのない実験でしたらそれにそった対策が必要かと思います。

 また、誤字や古い情報(例:酸素呼吸でのATP生産量)、文献によって定義が違うものも(例:アポトソーム)多いので、疑問に思ったら色々な文献をあたることが大切だと思います。

5. 私の使い方

 私の使い方をここに書きます。あくまで私の使い方です。
ずばり1週間かけて1周通読を7回~10回くらいしました。(試験の1~2週間前と受験シーズンの前)ほかの参考書の図を参照しつつ、いわゆる理解しながら読んで、一日だいたい6時間を7日で1周読んでました。こういう時間の使い方ができたのはコロナ休みがあったからですが、実際合格できたのでよかったと思います。追加の知識や自分が大事だなと思った連想というか発想やごろはその都度書き込んでいました。
 もっと効率の良い使い方があるとは思うのですがそれはほかの人から聞いてください。こういう使い方でも知識の基礎ができれば受験シーズン中後半でグダグダしてもなんとかなります。

※記憶だと岡山大の受験する際に5周目か6周目かそのくらいだった記憶があります。

 

6. 問題演習は別に必要だっていうお話

 要項集はいい教科書(テキスト)なのですが、試験はそう簡単にいきません。一問一答や細かい知識、実験考察問題なども出題されるので、完成テキスト(2017年)などで問題演習したり、私も9月から3月くらいまで利用していたKALS生命科学テストバンクで基礎知識の整理をすることも必要になるかとは思います。
※詳しくは知りませんが2020年度のテキストあたりからKALSのレベル分け(基礎、完成、実戦?)の内約(それぞれにあてはまるレベル)が変わったらしいので実際に問題演習のテキストを購入する際には注意しましょう。一応、2017年度版の完成テキストのレベルで十分(実戦・ワークブックはいらない、というかやってる時間なくね??!!??)だと勝手に思っています。

7. おすすめ?生命科学教科書類(というか私の教科書レビュー)

 ランキングじゃないです。筆者の個人的な好みもあります。一応全部持っています。とりあえず教科書的なもの(問題集じゃない)をピックアップしました。

①エッセンシャル細胞生物学:読み物として面白い。編入試験には不向きかも。細胞の分子生物学のダイジェスト版
②細胞の分子生物学:(持ってる人は)わからなきゃこれ参照のこと。
③人体の正常構造と機能:解剖生理学の本。これも厚い。私はある受験校の対策で最後の一週間である程度目を通したがおすすめはするようでしない。(私は授業で使ってた)。医学部の教科書にも採用されている場合もあるのでそういう意味でおすすめ。教科書としての完成度も高い。編入試験のメタをついた本でもあると思う。
④プログレッシブ生命科学:阪大受験者は結構読んでいるかも。全部読んだわけではないが各論チックで記述量のレベルも統一性がないのであんまりスコじゃない。でもなんかかっこよくはあるかもw
⑤理系総合のための生命科学:初心者には記述が優しいかも??(理系学部1年生向けの教科書に採用)。ぶっちゃけあんまり読んだことがないw
⑥N教授の生理学講義ノート:初学者には神かもしれない。生理学の本で初学者向けにはかなりよくまとまっていると思う。
⑦わかる!身につく!生物・生化学・分子生物学:この著者は説明上手だと思う。私は主に生化学分野で図を参照するのに使った。臨床的に重要な事例がときどき小窓にまとめられている。
⑧はじめの一歩イラスト生理学:何とも言えない出来。通読する気が起きるほどわくわくする教科書ではないが通読したら面白いのかもしれない。図などわかりやすいし、結構深いところまで説明してくれている。
⑨人体の細胞生物学:生活習慣病とかガン微小環境とか載っているのでおすすめ。説明はわかりやすい。人体の正常構造と機能の姉妹本。両書籍ともアプリで見られるので便利。
➉分子生物学超図解ノート:今はtwitter上に浮上してこない編入試験界隈で有名だった人お勧めの本。まあ購入の価値はあるかなとは思う。かゆいところに手が届いてそうで、届いてなさそうで、わかりやすそうでわかりにくい。そんな本。良書の類ではあると思う。⑦と著者が同じ

他にも巷には教科書があふれていますが、あくまで学士編入試験で合格点を(安定して)とるための知識量に到達することが大事です。学校の教科書とかは一部を除いてあえてレビューしません。

8. 最後に

 試験本番では要項集(などのKALSテキスト)を試験直前見ている受験生をかなり多く見かけると思います。なので要項集をやっても差がつかないんじゃないかと心配になると思います。でも安心してください。要項集+αを無理にやる必要は(少なくとも今の環境では)ないと思います。もちろんできたらやるべきですが、別にプラスアルファ(そんなに)なくても合格できると思います。

 以上となります。結構自分教科書とか参考書マニアな面があるので、役に立てたらいいなと思います。説得力増したつもりですww紹介した本がどういうものかもっと具体的に知りたい的なものも↓のDMで受け付けます。

 ご意見、ご質問などは@Noxa_somethingまで

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