4/26 草餅のおみくじ
神社に行ってもおみくじを引かない時もあるけれど、占いがすきな人と歩いていると大抵100円でやりたいと言うので、一緒に引くことになる。
その時考えていることに対して的を射るような言葉が降ってくる。昨日は「些細なことに囚われるな、前を向いて歩いていけ」というような内容が書かれていてしまったと思った。私が考えていることは枝葉末節のような取るに足らない思い悩みだったのかもしれない。そうであって欲しいという願いと、宇宙的観測からみたらそれはそうだよな、というふたつの安心感が得られる。もう後戻りするなと言われると思わず後ろを振り向いて、二又に分かれた分岐点までもう一度戻って確かめてみたくなる。一体どちらが正解でどちらも不正解だったのではないか?と一抹の不安をかき消すために松明を照らして目を細めて確かめる。松明の光に照らされた岩肌に水気が残る。夏の後ここは冷たい湿気で覆われるだろう。苔むした土を思う。充足に満ちた旅路であったことを願う。旅の疲れが癒やされるような道でありますように。ここまで来れたのだから、これから先だってきっと歩いていける。歩いていけるのだけど、今は少しだけ休息が必要なのかもしれない。
けれども握ったおみくじには「思い切って旅をした方がいい。吉」と書かれていた。そんな風に後押しされるとやっぱりガーナにも、パリにも、屋久島にも全部行った方がいいのかもしれないという気になってくる。どこにいっても小さい神様たちがいて出迎えてくれるので、贈り物と素敵な靴を履いていくのを忘れないように向かう。
極楽寺という場所に力餅屋さんがある。大きな文字で書かれた暖簾をくぐると、今の時期だと草餅が味わえる。蓬がたくさん入った餅は1日しか日持ちしないので、たくさん食べられる日に買うのがいい。美味しいお餅を旅のお供にしてアクラに向かう飛行機に乗ろうかな。