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第2の命日

3年前の11月18日は、こんなに暖かくありませんでした。あの日は、夜だったこともありますが、私も夫もダウンジャケットを着てました。

2017年11月18日の夜、癌の痛みに耐えられなくなって、かかっていた病院の救急外来へ駆け込んで、そのまま入院。それから一度も家に帰ってくることなく、12月5日に亡くなりました。

夫と私と子ども2人の家族4人の生活が失われた日、それが11月18日。なので、11月18日は、第2の命日だと思っています。

そこから約3週間。夫の体調は坂道を転げ落ちるように悪化し、帰らぬ人になりました。入院は「痛みのコントロールのため」という名目だったので、まさか、そこから一度も家に帰ることができないままだなんて、あの頃は全く想像もしませんでした。

思い返すと、あの時の体験、見たものが、現実に起きたこととはいまだに思えないのです。3年も夫と会ってないなんて、信じられないというか、受け止められないというか。現実だと思えないまま、3年が経ってしまったという感じで。

もう会うことはない現実が残酷すぎて、そこに目を向けずに過ごしてきた3年。さすがに毎日泣くことはなくなりましたが、この時期がやってくると、辛かった3年前を思い出して、悲しくなります。

ここから12月まで、私にとっては辛い季節になります。以前はクリスマスの準備や忘年会で楽しく忙しく過ごしていたのに。

本当の命日が過ぎても、亡くなった後の地獄を思い出す日が続くので、年明けくらいまでは気持ちが塞ぎがちになります。今年は少しマシになっているかなと思っていたけど、やっぱり命日が近くなってくるとダメです。

死別の手強さを、また今年も感じています。

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