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ごはんを作ることの何が楽しいか

「料理をするのが好きだ」って言うと、オシャレな食べ物を作れそうな印象を人に与えるから、あまり堂々と表明できない。実際のところ作るのは簡単な炒めものが多いし。だがあえて言うなら、ごはんを作るのは好きな方だと思う。

厳密には、メシをつくる作業が好きだ。包丁を使って素材を切ったり、炒めたり。ぼーっとした頭で手を動かす。普段の仕事は、喋ったり情報をつなぎ合わせて資料を作ったりすることが多いから、そういうのとは違うことがやりたいのかもしれない。

この間、お友達がうちに遊びに来たとき、たこ焼きを作っている様子を隠し撮りされた。見てみると、たこ焼き中の僕の顔がすごく虚ろで、驚いた(あほみたいな顔で笑った)。

食べ物を作っているときは、ある意味カラッポなのだろう。そういえば「♫頭カラッポのほうが 夢詰め込める~」という歌があったな。なんだったっけ。

また、お料理は同時進行でいろいろやるところがいい。アレを電子レンジにかけながらコレを刻む。火加減を気にしながら、味をいい具合にもっていく。

これは合唱の指揮をやるのに、けっこう似ている。テンポを維持しつつ、ピアニストさんや歌っている人たちとコミュニケーションする。耳は全開(とは言わないか)。パート毎に合図を出すし、声量の大小も身振りでやる。

こんな風に言えば料理も指揮も、結構忙しいように思えるが、一度始めると自動操縦のような状態になる。頭のいろんな部位を使っている風なのが楽しい。

本音を言うと、「人を喜ばせたい」という動機は、あんまりないのだ。出来上がったメシがもし美味しければ、「よかったね」となる。実は結構重要なポイントですが(笑)

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