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【読書記録②】「成瀬は天下を取りにいく」

  あの超話題のやつ、遅ればせながら。

  以前から成瀬シリーズを気になっていたという友人にプレゼントしたところ、「めっちゃ面白かった!」とのこと。気になってしまったので(自分が贈ったものですが)借りて読むことに。

本がもう手元にないのでKindleのスクショで許して

……
…………
………………成瀬、おもしれー女!!!

  バカと天才って紙一重らしいんですけど、や、ほんとにそうだね。と思いました。

  昔から器用になんでもできちゃうけど、どこか突飛な発想ばかりの成瀬。どこか浮世離れした彼女を見守ることが己の役目だと思っている幼馴染の島崎。この2人を中心に成瀬といろんな人が交差する物語が6話分収録されています。厚みとしてはよくある新書の小説って感じですが、文が読みやすく、内容も面白いのでスルスル読めちゃいます。人より少し活字慣れしてる藤宮で2〜3時間くらいだったので、普段から読書をされる方はもっと早く読めちゃうかもしれません。

  主人公が強く魅力的な物語って、大体主人公が周りを驚かせてて相方キャラが振り回されて……というのが定番ですよね。この物語でもそうかと思いきや、M-1の場面とか、ラストの方とか……わりと島崎のパワーも強いところがあるんですよね。こういう関係性好きなオタクいっぱいいる。いや、オタクじゃなくても好きなやつ。

  閉店する西武大津店に毎日通うとか、M-1に出るとか、何にでも興味をもつ成瀬の姿が羨ましい……(教育学を齧った者としては、こういう子どもの探究活動レポートとかすごく面白そうで読んでみたくなりますね)。ここまで自由に生きれたら、もっと人生楽しくなったんだろうなと思いました。人生いつでもチャレンジできるとは言いますが、やはり歳をとってしまえばチャレンジに対するリスクはどんどん大きくなってしまいますからね。大人が読んでも青春気分を味わえる作品ではありますが、物語序盤の成瀬と同じ年齢層の子達にこそ読んでもらいたい。発想次第で人生は如何様にも面白くできるんだ!と感じてほしいところですね。ちょうど夏休みの時期ですし、読書感想文のテーマにしてもいいかもしれません。

  そしてこの作品、滋賀が舞台になってるんですね。〇〇部ではなくて〇〇班と呼ぶ文化、初めて聞いたのでとても興味深い。藤宮は名古屋人なので頑張れば聖地巡礼できそうだ…………!ミシガン、乗りたくなりました。

  『成瀬は天下を取りにいく』は、部活や学校を舞台にした青春ドラマとは違う、新感覚青春ストーリー。成瀬に人生を変えられたい人、少しでも自由に生きてみたい人、まだまだ無限大の可能性を秘めた人におすすめしたい一品でした。

友人が続編の『成瀬は信じた道をいく』を手に入れたそうなので、また近いうちに。

  ここまで読んでくださり、ありがとうございました!


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