#6読書(&映画)ノート 吉田修一「湖の女たち」
ことの始まりは、映画の紹介をインターネットで見て「ふーんえっちじゃん」と思い、興味をそそられたので映画を見る前の予習として原作にも当たろうと思ったのだった。それまで、吉田修一は「悪人」くらいしか読んだことはなかったが、まあ読んで損することはあるまいと思っていた。
主人公の刑事と、ヒロインの介護士の人物造形は多面的かつ重層的で、このふたりの関係が発覚するかもしれないと、ドキドキしながら読んでいたことは確かなことである。人物造形は、小説を書く僕からみても100点と言ってよい。