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天宮英璃の考察(櫻坂46『Start over!』1)

 記事を見つけてくださり、ありがとうございます。天宮英璃です。

 小説やエッセイを書かせていただいていますが、今回は初めて考察を書きたいと思います。考察がメインになる訳ではありませんが、普段から音楽を聴く事が好きで、歌詞やミュージックビデオでの描写を自分なりに考えてみたいと思ったからです。

 今回取り上げるのは、櫻坂46の『stat over!』(通称スタオバ)です。私は、櫻坂46(旧欅坂46)が好きで、彼女たちの曲をよく聴いていますが、初めてスタオバを聴いた時は、とても衝撃的で、今でも思い悩んだ時のファイトソングとして聴いています。他の方も、スタオバの考察をしていますが、私なりに書いていこうと思います。

※考察では、敬体「です・ます調」で書きます。

※トップ画像は、しばこーさんの作品をお借りしました。


1番の歌詞

 まず、この曲は、「僕」と「君」の二人の人物のやりとりがメインとなっていきます。

君は何か夢とかあるのかい? いつかやりたいなって思うこと

櫻坂46 Start over! 歌詞 - 歌ネット (uta-net.com)

 Aメロでは、最初に、「僕」が「君」に、将来の夢や目標について尋ねます。口調からして、「僕」は、「君」より年上、先輩だと言う事が伺えます。

だから眠るんだ 人は皆 嫌なこと忘れるため
今日という日を乗り越えちまえば どうにかなると言い聞かせて…

櫻坂46 Start over! 歌詞 - 歌ネット (uta-net.com)

 途中で、「僕」は、将来の夢を眠る時に夢と置き換えます。「君」が、質問に答えられないと同時に、現状に不満を持っている事を悟ったのでしょう。ただ、「君だけが辛いんじゃないよ?」と言い聞かせますが、「僕」もまんざらではない様子。

 Bメロでは、「君」の現状が語られます。

こんな夜遅く コンビニのレンジで
弁当温め どんな奇跡待ってるの?

櫻坂46 Start over! 歌詞 - 歌ネット (uta-net.com)

 深夜にお弁当を買っている事から、「君」は会社員で、この時間まで残業していたと予想します。大人になって就職して、毎日慣れない作業で夜遅くまで残業している。それでも社会的な地位と安定した給料がもらえるので、本当はこの状況から抜け出してやりたい事があっても、その気持ちを抑えて働いているのかもしれません。ただ、傍らで「君」を見ていた「僕」は、そんな彼の本音に気づき、それを無視しているのではないのかと「君」に指摘します。

 一番のサビで、「君」が自分を叱咤激励します。

もう一度だけ やり直そうと思うなら
今しかない 後にはない
逃げてる今の自分 目を覚ませ!

櫻坂46 Start over! 歌詞 - 歌ネット (uta-net.com)

 もう一度やり直すと言うのは、今の仕事を辞めて、本当に自分がやりたい事に挑戦する事を指しているのでしょう。思いついたら即行動しないと、夢を追いかけるチャンスが年々減ってしまいます。もしくは、夢を諦めたから、就活して今の会社に入ったとも考えられます。しかし、「君」は、自分に嘘をついて就職して、夢を諦めた事を後悔します。そして、諦めた夢にもう一度挑戦するなら、今しかないと自分を奮い立たせます。

ガラス窓に映った現実に
心は背中向けたくなるけど
自動ドアを出た瞬間 別人にもなれる

櫻坂46 Start over! 歌詞 - 歌ネット (uta-net.com)

 ガラスは光の反射が少ないと、鏡みたいな効果を出す事があります。夜の窓ガラスに映った「現実」とは、激務でやつれた「君」の姿です。本当はこうなる訳じゃなかったと、心の中で悲しむ様子が描かれています。ところが外を出たら、そこまで気にしなくなります。街には自分と同じように疲弊した様子の人々や、自分よりもしんどい様子の人々が歩いています。彼らの傍観者となった「君」は、「自分はこの人たちとは違う」と言うよりは、「この人たちのようになりたくない」と言う思いで、夢に再チャレンジする事が伺えます。

 2番目の歌詞の考察は、次回に続きます。


あとがき

 初めて、歌詞の考察を書いてみましたが、いかがだったでしょうか。

 様々な考察がある中で、私の考察では、「君」は、本当の夢を諦めた社会人としています。次回の記事では、「君」の先輩に当たる「僕」について考察していきます。

 今回は、これで以上となります。また、次回の記事でお会いしましょう。


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